統合小に総額36億円 当初予算 屋外防災無線の機能強化(美浦村)

[2023/2/21 茨城版]
 美浦村(中島栄村長)はこのほど、23年度予算案を発表した。一般会計は、前年度当初比32.4%増の77億5300万円で、統合小学校の着工や防災無線の強化などにより過去最大規模となった。主な事業では、統合小学校の整備に総額36億6979万円の2カ年継続費(23-24年度)を計上し、6月議会後の着工を目指すほか、防災無線の強化に向けて屋外防災行政無線管理事業として2億7698万円などを確保している。

 一般会計に占める普通建設事業費は17億4983万円となり、大型事業の着工により前年度当初比約8.5倍となる747%の増額となった。特別会計と企業会計も合わせた総額は136億5589万円で、下水道事業会計が前年度当初比20.1%減と水処理センター増設事業が一段落するものの、一般会計や水道事業会計の伸びなどから、全体では同14.3%の増加となっている。

 主な事業のうち、統合小学校の建設計画では、6月定例議会で工事契約を結び、25年4月の開校を目指して工事を進める。統合するのは、木原小学校と安中小学校、大谷小学校の3校で、建設地は美浦中学校の敷地内を活用する。施設規模は35人学級で各学年2クラス以上とした上で、小学校と中学校の基本的な枠組みは残しながら両校を存続し、義務教育9年間の一貫教育を行う小学校・中学校併設型の小中一貫教育を導入する。

 現在は、須藤隆建築設計事務所(土浦市)による実施設計の策定作業を進めているところで、年度内にまとめる。建設規模は当初、約6500平方m程度を想定していたが、オープンスペースなどの拡大により、延べ約7000平方m程度(RC造3階建て)に拡大されたもようだ。

 屋外防災行政無線の整備には、工事費5441万円や設計監理委託料4631万円などを計上した。村では、自然災害に関連する情報や避難勧告などの緊急情報をいち早く周知するため、15カ所の屋外拡声器などによる防災行政無線を設置している。今回の整備では、基地局などを改修し、LINEなどによる情報の受信も可能となるよう機能強化を図る。23年度の設計・施工で整備を行う計画だ。

 このほか、保健センタートイレ等改修工事費に2883万円を計上し、洋式化も含めて老朽化したトイレの改修工事を行う。道路新設改良事業には5827万円を確保し、村道104号線(延長400m)や村道101号線(延長120m)の改良工事、4号橋梁の修繕などを行う。

 下水道事業では、20年度から進めてきた美浦水処理センターの増設工事が一段落する一方、管渠布設工事費には前年度比1億8061万円増の3億5051万円を確保。布佐地区の一部(φ75~200、延長約約1400m)や大谷地区の一部(φ150~200、延長約1310m)の管渠工事のほか、マンホールポンプ設置工事(布佐1カ所、大谷1カ所)などを行う。また、老朽化した処理場施設の修繕設計に1294万円、修繕工事費に7000万円を確保する。

 水道事業では、耐震化などの災害対策や老朽化した配水管の更新設計などに委託料4012万円、工事費に2億2221万円を予算化している。

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