普通建設費に7.7億円 新規に防災無線改良費 (23年度予算案 宮城県 亘理町)

[2023/2/21 宮城版]
 亘理町は20日、町議会定例会に提出する2023年度予算案を公表した。一般会計は骨格編成だった前年度と比較し7.6%増の144億円を計上。普通建設事業費は前年度比21.7%減の7億6911万円となったものの、地方創生道整備推進交付金事業や道路新設改良事業、防災行政無線改修事業などに予算を手厚く配分した。第22回定例会は27日に開会する。

 一般会計の増加は、前年度予算が町長選挙を控え骨格編成だったほかに、公債費に約22億円を計上したことなどが要因。予算編成に当たっては、厳しい財源状況から事業の見直しなどを進め、優先度の高い事業に配分した。

 普通建設事業費の内訳は、補助事業費が前年度比52.4%減の2億6684万円。減少は民間事業者に対する保育所・子ども園施設整備補助金の皆減によるもの。町単独事業費は同14.5%増の4億6993万円、県営事業負担金は防災重点農業用ため池である「境堤ため池」改修に関する経費などを措置したため、約2.7倍となる3234万円となった。

 主な事業を見ると、防災行政無線の改修は、固定系を対象に3カ年事業とする方針で、新年度予算に工事費8759万円を計上し、24~25年度を期間とする限度額1億5993万円の債務負担も設定した。

 道路関係では、地方創生道整備推進交付金事業の工事費9000万円を措置。役場庁舎がある公共ゾーン周辺の町道逢隈亘理線の改良に充てる。改良事業は町道田沢上郡線他5路線に工事費7350万円、舗装事業には長寿命化修繕計画策定へ業務委託費1000万円や町道早川十文字線他3路線の工事費2900万円を盛り込んだ。

 街路事業にはこちらも公共ゾーン近くの町道南町鹿島線の改良に向けて都市計画変更業務委託費600万円を配分し、同業務に合わせて期間を24年度、限度額300万円の債務負担を設定。本年度に基本設計を国際開発コンサルタンツ(仙台支店・仙台市青葉区)に委託している。

 このほか、兎沢他2河川に河川改修工事費5400万円を付けたほか、公園関係では、継続事業となる吉田東部公園(仮称)の造成工事に3000万円、公園施設長寿命化計画策定業務委託費2400万円を措置。「三十三間堂官衛遺跡」の再整備事業では、樹木伐採などを進めるため工事費4394万円を計上した。

 企業会計は水道事業で田沢浄水場送水管敷設など、工事17件に計3億7000万円、吉田配水場の実施設計業務に委託費4400万円を計上。下水道事業には荒浜雨水ポンプ場3号ポンプの改修など工事10件に2億8462万円、管路施設のストックマネジメント計画策定業務に委託費2800万円を盛り込んでいる。

■亘理町 主な会計別予算案 2023年度 (単位:万円)
会 計 区 分 予算額
(万円)
前年度比
(%)
一 般 会 計 144億0000 7.6
 普通建設事業 7億6911 △21.8
 補助事業 2億6684 △52.4
 単独事業 4億6993 14.5
 県営事業負担金 3234 169.5
企業会計  水 道 事 業 14億5056 △3.0
 建設改良費 4億5098 11.9
 公共下水道事業 23億0338 △2.6
 建設改良費 5億8887 △6.8

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