旭統合小で実施設計 当初予算 大洋武道館の外壁改修(鉾田市)

[2023/3/23 茨城版]
 鉾田市(岸田一夫市長)は、市議会定例会に23年度当初予算案を提出している。このうち、一般会計の総額は221億7000万円で、前年度から1.2%の増加となった。主なものでは、旭中学校区統合小学校整備事業で実施設計委託料や造成工事費などに5億5384万円を確保した。このほか、旧新宮小学校と旧串挽小学校の解体工事や大洋武道館の外壁改修工事費、スポーツクライミングセンターの駐車場整備工事費などを盛り込んだ。

 一般会計の普通建設事業費は、対前年度当初比8.4%増の32億4105万円となった。今回の増加は旭統合小学校の整備が本格化することや、小学校維持管理事業の拡充が要因となる。特別会計は農業集落排水事業費が同5.2%増加し、企業会計は水道事業会計の資本的支出が同21.1%の増、下水道事業会計の資本的支出が同17.6%の増。全会計を合わせた予算総額は、同2.4%増の384億1702万円となる。

 主な事業を見ると、旭中学校区統合小学校整備事業では、実施設計業務委託料や地質調査業務委託料、造成工事費などに5億5384万円を予算化した。この事業費は昨年度当初予算にも計上していたが、建設用地決定の遅れにより開校スケジュールを見直したことから、9月補正では事業費を全額削除していた。旭中学校区統合小学校は旭東小、旭南小、旭西小、旭北小の4校を統合し、玉田地内に新設するもので、面積が6000平方m程度の校舎棟と1300平方m程度の体育館などを整備する。基本設計業務は桜設計事務所(水戸市)が担当。24年度から本体工事に着手し、26年4月の開校を目指す。

 小学校維持管理事業には工事費に3億7558万円を確保。市内各小学校の修繕と補修を行うほか、鉾田南小学校の開校に伴って閉校した旧新宮小学校と旧串挽小学校の解体工事を実施する。このうち、旧新宮小学校は、RC造2階建て延べ1738平方mの校舎、S造2階建て545平方mの屋内運動場、573平方mのプールなどで構成。旧串挽小学校はRC造2階建て延べ1944平方mの校舎、S造2階建て540平方mの屋内運動場、566平方mのプールなどを備える。立地と市有地の形状により民間事業者などの活用も難しいことから、施設を撤去した後に借地を返還し、市有地は売却することを検討している。設計業務は横須賀満夫建築設計事務所(水戸市)で策定した。

 体育施設管理事業には、大洋武道館と旭スポーツセンター野球場バックネットの改修で工事費1億8544万円を盛り込んだ。大洋武道館は1987年の建築から35年以上が経過し、施設内で雨漏りが発生するなど老朽化が進んでいる。規模はRC造平屋555平方m。今回の工事では、外壁や屋根の防水改修、柔剣道場の床の張り替え、更衣室の天井改修、照明のLED化などを実施していく。また、旭スポーツセンターの野球場バックネットについても、金網のネットや鉄骨の支柱に錆などの劣化が見られることから全面的に張り替える。

 スポーツクライミング推進事業は、クライミングセンターの駐車場整備工事費などに1億1805万円を計上。21年度に開館した同施設は旧徳宿小学校の体育館跡地を使用しており、現在駐車場はグラウンドを使用している。大型バスが敷地内に入れないことや降水時にはぬかるんでしまい駐車できないことなどの問題が生じていることから、駐車場の整備を実施する。対象工事範囲は4000平方mで、90台分を整備していく。

 道路関係では、統合小学校通学路整備事業で2億3073万円を計上し、引き続き鉾田南小の通学路2kmの整備を行う。このほか、道路新設改良事業では市道8-446号線の詳細設計、道路改良舗装工事などで4億4086万円を予算化した。

 水道事業は西台浄配水場の配水ポンプ更新工事などで、上水道整備事業の資本的支出に4億3009万円を予算化。公共下水道事業は資本的支出に3億6555万円を計上し、桜本地区、塔ケ崎地区の管渠整備を実施する。

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