江戸川水閘門の改築へ 詳細設計プロポ公告(国交省江戸川河川)

[2023/4/12 千葉版]
 国土交通省江戸川河川事務所は12日、江戸川水閘門改築他検討業務の簡易公募型プロポーザルを公告する。江戸川下流部の治水機能を確保するため、老朽化した江戸川水閘門を撤去し、水閘門を改築する計画。本年度、直轄事業として新規事業化したもので、総事業費は約540億円を概算している。水門や閘門の詳細設計に着手する方針だ。

 同業務では、江戸川水閘門改築の事業効果を早期に発揮するため、周辺整備の実施手法を検討するとともに、水閘門細部の詳細設計をとりまとめる。

 具体的には▽現地踏査▽周辺整備方法の検討▽水門・閘門の詳細設計▽上屋など建築物の設計▽魚道や低水施設の詳細設計▽工事用進入路の検討設計▽耐震性能照査──などを実施し、報告書をとりまとめる。履行期間は7月上旬から2024年2月下旬までを予定している。

 プロポの参加資格は、関東地方整備局(港湾空港関係を除く)の23・24年度「土木関係建設コンサルタント業務」に関する一般競争(指名競争)参加資格の認定を受けていることなど。業務実績として「水門または閘門(陸閘を除く)の設計を行った業務」を求めている。5月10日まで参加表明書と技術提案書を受け付けている。

 江戸川水閘門は市川市と東京都江戸川区の境にあり、江戸川放水路分派後の旧江戸川上流端に位置する。1943年3月に竣工した施設で、築80年が経過し、老朽化が進んでいる。施設は鋼製ローラーゲートで、規模は水門が幅10.6m×扉高5m×5門、閘門が幅13.4m×扉高6.5m×2門。

 老朽化した江戸川水閘門を改築し、江戸川下流部で河川整備計画の目標流量毎秒5000m3のうち、1000m3を旧江戸川へ適切に分派させる計画だ。

 事業内容は水門(3門)や閘門を整備するほか、電気・機械設備工や管理用通路、現施設の撤去などを想定。事業期間は23年度から33年度までの11年間で、総事業費は約540億円を概算している。

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