地域拠点整備を検討 波崎東部活性化の基本構想(神栖市)

[2023/4/19 茨城版]
 神栖市は12日、波崎東部地域活性化基本構想を公表した。この事業は人口減少や高齢化が顕著な波崎東部地域について、にぎわい創出や定住・交流・関係人口の拡大による地域活性化を目的とするもの。基本構想によると、海に近接した立地を生かした地域拠点施設や公園、子育て支援住宅の整備を検討していくことを示した。本年度は地域活性化基本計画に着手する。この業務はプロポーザルで実施し、月内にも告示する見通しだ。

 市はまちのにぎわいづくり事業として、22年3月に息栖神社周辺整備基本計画と神之池緑地整備基本計画を策定。今回はこれらに続く3カ所目として、主に日の出町・豊ヶ崎・明神前地区を対象とした波崎東部地域の整備を実施する。なお、基本構想策定支援業務は八千代エンジニヤリング茨城事務所(水戸市)が担当した。

 構想のコンセプトは「海の恵みが生み出すにぎわい ウミタス(海+満たす)」とし、同地域を、▽コミュニティ・交流ゾーン▽移住・定住ゾーン▽スポーツ・レクリエーションゾーン▽自然体感ゾーン──の4つに分割する。それぞれのゾーン別に地域活性化のための方針を定めた。

 このうち、コミュニティ・交流ゾーンでは、複合拠点施設の整備を検討していく。これは地元住民のための商店や医療施設、観光客向けの物販施設などが不足していることを踏まえて実施するもの。建設地については、波崎東ふれあいセンター用地やはさき生涯学習センターの活用を想定。このうち、波崎東ふれあいセンターは、旧波崎東小校舎を使用しており老朽化も著しいことから、施設を整備する場合には、建替を実施していく。

 移住・定住ゾーンでは、市営東町住宅の跡地利活用を計画する。この市営住宅は、波崎東部市営住宅の建替に伴い解体を実施。同地の活用方法としては、子育て支援住宅やサービス付き高齢者向け住宅、多目的利用が可能なオープンスペースなどを想定している。

 スポーツ・レクリエーションゾーンでは、豊ヶ浜運動公園周辺にある未利用地の活用を行う。同園では1月にはさきマリンプールがオープンしており、これらとあわせて多種多様なスポーツが実施可能な「海のスポーツ公園」として整備することを計画。具体的には、海への眺望を活かした飲食店やアスレチック広場、スケートボードパークなどの整備のほか、波崎海水浴場の魅力向上を目指したサンサンパークの改修やビーチスポーツ広場の利用促進などが候補にあがっている。

 自然体感ゾーンでは、波崎海岸砂丘植物公園の魅力向上のため、海岸性植物の植栽や砂丘キャンプ場の整備、ベンチの設置などを計画。また、波崎かもめ公園のアート公園としての再整備や、国や県とともに中洲の活用なども検討する。

 このほか、4つのゾーンをつなぐ波崎東部地域サイクリングコースの新設や常陸利根リバーサイクリングロードの延長、サイクリング拠点施設の整備などを実施する。また、神栖市内や周辺自治体の地域資源との連携も考慮し、広域的な回遊性を促進していく。

 事業主体は、計画や施設整備の段階では地元組織や民間の意見を取り入れながら、市が中心となって実施する。管理・運営段階は市だけでなく、地元組織や民間企業が中心となることも想定。また、地元組織や行政が出資する地域運営組織の設立も検討していく。

 事業スケジュールは、3-5年を1つの周期として、短期、中期、長期の3つの軸をもとに進める。このうち、波崎東ふれあいセンター用地とはさき生涯学習センターの活用、豊ヶ浜運動公園周辺の未利用地の活用などについては、短期的に事業の開始を検討するとしている。それぞれの詳細なスケジュールは基本計画のなかで決めていく。

 23年度は地域活性化の基本計画を策定するほか、これとは別に25年度までの3年間で東町住宅跡地の土地活用の基本計画を策定する。当初予算には、地域活性化の基本計画策定委託料960万円、土地活用の基本計画策定委託料803万円と債務負担行為で25年度までの限度額2211万円を設定。このうち、住宅跡地の土地活用の基本計画業務については17日に公募型プロポーザルを告示した。担当課によれば、地域活性化の基本計画策定業務も月内に公募型プロポーザルの公告を予定しているもようだ。

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