総合スポセン体育館の建替へ 年明けに実施設計委託 (千葉県)

[2023/6/13 千葉版]
 千葉県は、県総合スポーツセンター体育館(千葉市稲毛区)の建て替えに向けた実施設計業務について、年明けにも基本設計を担当しているINA新建築研究所(東京都文京区)に随意契約で委託する方向で検討している。施設は延べ1万1000平方m規模を想定しており、2028年度の供用開始を目指す。

 本年度予算では総合スポーツセンター体育館整備事業について、実施設計業務で24年度までに限度額1億6000万円の債務負担を設定。このほか、基本設計6700万円、解体設計2200万円、地質調査5567万円、備品移動1400万円をそれぞれ予算化している。

 担当課によると、基本設計は年内に策定する方針。年明けにも実施設計をINA新建築研究所に随意契約で委託し、24年度中にとりまとめたい考えだ。同社は、公園の緑と調和するエコ・リーフ「葉」アリーナを提案している。

 新体育館のコンセプトは「ジュニアからシニアまでの全ての年代の競技スポーツの一大拠点」。 敷地面積は3万1173平方m。施設の構造・規模は2~3階建て延べ1万1000平方mを想定。アリーナの面積は約4200平方mとし、観客席は2500席程度を確保する。

 近年国内で整備された類似施設を参考にして事業費を試算。その結果、総事業費は約117億円、このうち外構工事を含む工事費は約100億円を概算している。

解体設計に着手

 県は、県総合スポーツセンター体育館の解体工事実施設計業務について、委託先を選定する指名競争入札の手続きを開始した。26日~27日に入札書を受け付け、28日に開札する予定だ。

 体育館の構造・規模はRC造2階建て延べ7774平方m。1972年7月に完成した。観客席は3104席を備え、円形の第一競技場(1962平方m)と第二競技場(798平方m)で構成している。

 県総合スポーツセンター体育館は、1972年に建設され、本県のスポーツ拠点として重要な役割を果たしていた。令和元年房総半島台風により屋根材の一部が飛散し、利用を中止。経年劣化により老朽化が進行しているほか、建物の一部の耐震性が不足しており、早期の建て替えが求められている。

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