田中調節池の大規模改良 建技研が施工計画検討(利根川上流)

[2023/6/23 千葉版]
 国土交通省利根川上流河川事務所は「R5田中調節池洪水調節機能向上検討業務」を建設技術研究所(東京都中央区)に委託した。簡易公募型プロポーザル方式で選定を進め、契約額は4543万円。本年度、新規事業化した大規模改良工事の着手に向けて施工計画などの検討に着手する。工事費は251億円を概算している。

 同業務では、田中調節池の洪水調節機能向上事業全体に関わる施工計画や調節池の施設構造を検討するほか、関係機関との協議資料をとりまとめる。履行期間は24年3月下旬までを予定している。

 田中調節池は、千葉県我孫子市と柏市にまたがり、利根川と鬼怒川の合流点下流の右岸側に位置する。現在の洪水調節容量は約6100万m3となっている。

 国交省は、利根川・江戸川直轄河川改修事業(田中調節池)を新規事業化。本年度は本格的な工事に着手するため、工事用道路の整備を進めていく。延長は約5・3kmを想定している。

 田中調節池の治水機能を向上させるため、大規模改良工事を計画している。調節池の堤防をかさ上げするとともに、越流堤を約6・2km上流に移設し、調節池の貯留水位を約80cm上げて、洪水調節容量を1100万m3増やす計画だ。

 事業期間は23年度から35年度までの13年間を想定。総事業費は約470億円を見込み、このうち工事費は251億5000万円を概算している。

 その内訳は築堤82億8000万円、樋門・樋管・排水門9億2000万円、樋門・樋管30億6000万円、越流堤の移設89億8000万円、排水路20億8000万円などとなっている。

 令和元年東日本台風では、菅生調節池や稲戸井調節池の貯水率はおおむね100%となった一方、田中調節池の貯水率は約70%にとどまっている。流下能力が低い河口部では、沿川で浸水被害が発生しており、無堤防区間の堤防整備とあわせて、田中調節池の早期改良が求められている。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.