主要道路の整備を 県知事に予算編成で要望活動(水戸市)

[2023/7/20 茨城版]
 水戸市は18日、高橋靖市長をはじめとする幹部職員らが県庁に大井川和彦県知事を訪ねて、県事業の促進や市への支援など、来年度の県予算編成に対する要望を行った。要望事項数は32項目99事業となった。このうち、建設業関連の重点要望として、「主要道路の整備促進」と「県庁舎関連道路の整備促進」、「河川改修事業の促進」の3項目を説明し、県の支援と協力を求めた。このほか、「原油価格・物価高騰対策への支援」や「こども・子育てに係る支援」についても要望を行った。

 冒頭には高橋市長が大井川知事に要望書を手渡し、来年度の予算編成に対して、特段の配慮を求めた。

 重点要望の内容をみると、主要道路の整備促進では、都市計画道路中大野中河内線と赤塚馬口労線の整備促進を要望した。水戸市では、主要国・県道が中心市街地に集中しているため、交通混雑が顕著となっている。そこで、水戸市の都市機能を高めるとともに、都市圏における広域的なネットワークの形成に向けて、環状道路をはじめとした社会経済活動を支える主要道路の整備が急務だと説明し、前記2路線の整備促進を求めた。

 具体的な整備を要望する箇所は、中大野中河内線で、▽国道123号交差点から国道50号交点まで▽水戸神栖線交点から幹線市道3号交点まで▽中石崎水戸線交点から市道上大野9号線交点まで▽那珂川に架かる橋りょうおよび橋りょう影響区間──の4カ所。赤塚馬口労線では、赤塚駅北口駅前広場交点からJR常磐線水戸街道踏切交点まで1カ所となる。での整備促進を要望している。

 県庁舎関連道路の整備促進では、都市計画道路県庁南大通り線と水戸神栖線の整備促進を求めた。県庁舎周辺地区では、県庁舎を核とした市街地が形成されつつあり、水戸市の都市づくりを進める上で、中心市街地との機能分担や有機的連携が図られる重要な拠点として位置付けている。近年は同地区の交通機能の強化として、水戸神栖線や県庁南大通り線、都市計画道路梅香下千波線の一部の整備を実施。今後さらに、県庁舎周辺地区の拠点として機能の充実、強化を図るためには、県庁舎南大通り線などの早期整備による国道6号へのアクセス強化が不可欠だとし、2路線の整備促進を要望した。

 具体的な整備箇所は、県庁南大通り線は梅香下千波線交点から国道6号交点まで、水戸神栖線は市道笠原3号線交点から国道6号交点までの区間となる。

 河川改修事業の促進では、田野川や沢渡川など8河川での浸水被害を踏まえた一層の整備促進を要望した。水戸市では、治水上の安全性を高めるため、市管理河川の改修や都市下水路・排水路の整備のほか、貯留機能の強化として調整池の整備、ゲリラ豪雨による浸水被害の早期解消に取り組んでいると説明。しかし、令和元年東日本台風では、大規模が洪水被害が発生したことを指摘した。激甚化・頻発化する自然災害の被害を軽減するためには、国と県、市の連携したさらなる治水対策が求められているとし、河川改修の促進を求めた。

 今回の要望で改修の対象となる河川は、▽田野川▽沢渡川▽石川川▽西田川▽境川▽桜川▽新川▽涸沼前川──の8河川のとなる。

 なお、高橋市長や市幹部職員は7月下旬にも国関係省庁の大臣・局長クラスや国会議員らにも要望書を提出し、公共事業費や補助金の確保、事業への早期着手を陳情する予定だ。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.