基本計画の策定完了 新総合公園 秋以降にヤクルトと協定(守谷市)

[2023/8/3 茨城版]
 守谷市は、東京ヤクルトスワローズの球団二軍施設なども設置する総合公園の新設計画で、6月末までに基本構想・基本計画の策定を完了した。今月19日と20日には、都市計画の変更に向けて原案説明を予定している。ヤクルト球団との基本協定は秋以降となるもようで、市では基本協定締結後に実施設計に着手する計画だ。供用開始は27年1月を目指す。

 総合公園の新設計画は、市内にある屋内運動施設の利用者が多いことや公園の不足、設備不良などにより利用しにくい施設があることなどの課題を受けて計画した。21年6月には、埼玉県戸田市にある現二軍施設の老朽化などから新たな施設候補地の検討を進めていたヤクルト球団から、市に二軍施設移転計画の打診があり、22年4月から両者による協議を行っている。

 建設地の選定にあたっては、広大で平坦の敷地が確保できることや、既成市街地が形成されていないこと、都市計画での土地利用が予定されていないことなどを条件に野木崎にある常総運動公園南側の敷地に決定。昨年7月からは、オオバ(東京都千代田区)による基本構想・基本計画の策定に着手し、6月末までに作業を完了した。

 計画によると、当初は概ね14haとしていた全体敷地面積を20.8haに拡大し、市民野球場やサッカー場(ラグビー場)の追加、駐車場の増設、ヤクルト施設のレイアウト変更などを行っている。ヤクルト球団の施設については、外構や駐車場などの面積を若干拡大したことから、面積を約7万2000平方mとした。

 市が整備する公園部分では、屋内運動施設に約3500平方mを充てるほか、約1万4000平方mの市民野球場と約1万平方mのサッカー場などを追加し、外構や駐車場なども6万8500平方mに拡大した。市民野球場とサッカー場では、公式試合も行えるような機能とする考えで、特に市民野球場では敷地の北側にある常総運動公園内にも野球場があるが、水はけが悪いことや公式試合ができないことなどから、新たに高校野球などにも対応する施設とする。サッカー場はFIFAの規定に基づく規模とする考え。駐車場は約1000台分を見込む。

 基本協定については、ヤクルト球団内部の手続きの都合から、秋以降の締結となる見通しだ。市が整備する総合公園部分については、本年度中にも各施設の実施設計に着手する計画だが、実施時期はヤクルト球団との基本協定後を予定している。また、都市計画の変更手続きが必要となるため、今月に原案説明を行い、12月の市の都市計画審議会に諮る考え。了承を得られれば、年内にも告示される見通しだ。

 協定後、ヤクルト球団では27年1月の供用開始に向けて施設整備を進めていく。市が整備する総合公園部分については、調整池などから着手する意向だが、具体的なスケジュールは財政計画などを見ながら検討を続けるとしている。

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