東葛北部の病床整備計画 杏林会や徳州会ら7者応募(千葉県)

[2023/10/27 千葉版]
 千葉県健康福祉部は、公募していた東葛北部保健医療圏の病床整備計画について、応募した7者754床の計画概要を明らかにした。医療法人の杏林会や徳洲会が開設、葵会などが増床を申請していることが分かった。この医療圏では224床を配分する予定。県医療審議会病院部会での審議などを経て、2024年2月ごろまでに病床配分を決定する見通しだ。

 医療法人杏林会(石山隆理事長)は、人口が急増する流山市の病床不足を踏まえ、流山市古間木地区に流山八木病院(仮称)を開設する計画。病床数は急性期74床、回復期150床の計224床とする。

 医療法人徳洲会(東上震一理事長)は、市立福祉医療センター東松戸病院跡地(松戸市)に東松戸福祉医療センター(仮称)を開設することを提案。病床数は急性期30床、回復期148床、慢性期20床の計198床を計画している。

 医療法人社団葵会(新谷幸義理事長)は、柏たなか病院(柏市)で224床の増床を申請している。急性期病棟84床、回復期病床36床、慢性期の障害者病棟64床と療養病棟40床をそれぞれ増やしたい考えだ。

 キッコーマン(中野祥三郎代表取締役社長)は、キッコーマン総合病院(野田市)で病床80床の増床を計画。回復期リハビリテーション病棟と地域包括ケア病棟の2棟を想定している。

 医療法人財団明理会(中村哲也理事長)は、がん診療機能の充実と診療力向上を目指し、新松戸中央総合病院で急性期病床18床を増床する計画。既存棟の管理部門を隣接地へ移管することで空間を確保する。

 医療法人社団誠高会(松倉聡理事長)は、おおたかの森病院(柏市)で6床の増床を申請している。新型コロナウイルス感染症や新興感染症に対応するため、隔離可能な個室の増床を想定している。

 医療法人社団創造会(土井紀弘理事長)は平和台病院(我孫子市)で急性期2床、回復期2床の計4床分の増床を提示。病棟再編の過程で空きスペースのある地域包括ケア病棟を活用する。

 今後のスケジュールは、地域医療構想調整会議などでの応募者による説明や、2024年1月~2月ごろの県医療審議会病院部会での審議を経て、病床配分を決定する予定だ。

 22年1月の県保健医療計画の中間見直しに伴う病床の整備については、同年6月に整備計画を公募し、23年3月に病床配分を実施。その後、東葛南部、東葛北部の両保健医療圏で、さらなる病床の整備が必要となったため、8月に整備計画を公募していた。

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