台風13号の災害対応に72億円 工事平準化へ債務設定(千葉県)

[2023/11/9 千葉版]
 県(熊谷俊人知事)は8日、12月補正予算案を発表した。予算規模は148億0600万円で、このうち台風13号のインフラ復旧など災害対応に72億3200万円を充てる方針だ。併せて、県発注工事量の平準化を図るため、総額169億9700万円の債務負担を設定している。

 台風13号で被災したインフラの復旧関連では、公共土木施設災害復旧事業に42億8900万円を計上。その内訳は、道路3億2575万円、河川海岸38億6625万円、公園9700万円となっている。

 河川事業に10億円を配分。県管理河川の治水対策をより一層推進するため、大雨により越水が発生した河川や氾濫の危険性が高い河川について、護岸整備や河道掘削などを前倒しで実施する。

 具体的には、阿久川の堤防かさ上げ3億円、小中川や作田川の護岸整備など3億1300万円、栗山川や養老川の河道掘削工2億3000万円、真亀川の橋梁架け替え1億5700万円など。

 災害復旧事業ではこのほか、団体営農業用施設などに9億円、農村生活環境施設に3800万円、林道に4505万円、治山施設に6755万円を計上。鉄道関連では、いすみ鉄道の基盤維持費補助4500万円、地域鉄道災害復旧支援事業920万円を盛り込んでいる。

 被災地域の復旧・復興支援では、自然公園施設の災害復旧事業に4500万円を充てる。歩道の流失などにより、通行止めとなっている粟又の滝遊歩道(大多喜町)の復旧に乗り出す。工事費2500万円、測量など2000万円を計上したほか、地質調査や詳細設計で4500万円の債務負担を設定している。

 災害廃棄物処理市町村支援事業1000万円を新規計上。浸水被害などで大量に発生した廃棄物の処理に関する市町村の負担を軽減するため、経費の一部を補助する。

 県発注工事量の平準化を図るため、土木関連を中心に59事業で債務務負担を設定。限度額の総額は169億9700万円となっている。

 主なものをみると、一般会計では、舗装道路修繕事業33億円、県単道路改良事業13億5300万円、道路維持修繕費10億4400万円など。

 特別会計では、港湾整備事業(埠頭用地造成事業)など2事業で4億2400万円、運動公園周辺地区土地区画整理事業など4事業で9億3800万円、印旛沼流域下水道事業(管理事業)など6事業で17億2100万円となっている。

 このほか、公共施設23カ所について、2024年度以降の指定管理者を指定するため、債務負担を設定する。限度額の合計は105億1900万円となっている。

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