茨城港で岸壁延長 港湾分科会 計画の一部変更を適当(国土交通省)

[2023/11/18 茨城版]
 国土交通省は10月末に開催した第90回港湾分科会において、茨城港常陸那珂港区の港湾計画の一部変更を審議し、計画の変更を「適当である」と議決した。審議の対象となったのは、茨城港常陸那珂港区中央ふ頭地区における水深14m岸壁の延長となる。これは、常陸那珂港区で建設機械の輸出量が増加傾向にあることを受けて、中央ふ頭E岸壁にRORO船の着岸が可能となるよう、岸壁の整備を行うものとなる。今回の議決を受けて、県では年内にも県報で計画概要を告示する予定。その後、国が事業化すれば、県も国にあわせて、水深14m岸壁の整備を推進していく考えだ。

 常陸那珂港区には建設機械の組立工場が立地しているが、近年の鉱山利用の需要の高まりを受け、東南アジアや北アメリカ、ヨーロッパ、アフリカなど、世界各方面への輸出量が年々増加傾向にある。その結果、22年度には建設機械の輸出量が125万tとなり、過去最高を記録した。これに伴い、RORO船の入港への待ち時間が長くなっており、22年のピーク時には延べ324時間にも及んだという。また、輸出には大型の船舶が使用されており、荷捌き場の整備が求められている。

 こうした状況に対応するため、県では公共ふ頭計画や水域施設計画、土地利用計画の変更に着手。その際には、整備方針として3つの案を提案し、妥当性があるかどうか比較検討を行った。その結果、建設機械をRORO船で運ぶためのターミナルを中央ふ頭に新たに整備する案を採用。なお、9月に開催した県地方港湾審議会では、概算事業費を約210億円と試算したことを報告している。

 具体的な変更内容をみると、公共ふ頭計画では、C-E岸壁の水深15m(延長300m、貨物船用)を水深14m(延長330m、RORO船用)に変更する。これにより265mの船まで着岸することが可能となる。あわせて、国際的に重要な貨物を扱うため、大規模地震対策の整備も計画しているという。水域施設計画では、航路・泊地の水深15m、泊地の水深15mをそれぞれ水深14mに変更する。

 このほか、臨港道路3号線の配置を見直し、港湾関連用地と工業用地の土地利用計画を変更する。具体的には、土地利用の変更として、ふ頭用地を9haから10.3ha、工業用地を6.2haから0ha、港湾関連用地を62.7haから68.2ha、交通機能用地(3号線区間A)を7.9haから7.8ha、同(2号線)を11.8haから11.3haへの変更を行う。

 工事については、水深12m以上の岸壁とその背後50mを国が担当する。県では、その内側において、主に埋立てなどの工事を行っていく。工事期間については約10年間程度を予定しているという。

 なお、港湾分科会では、港湾計画について茨城港のほか、東京港(改訂)と北九州港(改訂)、青森港(一部変更)、酒田港(一部変更)、呉港(一部変更)、坂出港(一部変更)の計7港を審議。その結果、いずれも「適当である」と議決している。

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