高速道路の更新計画 512km追加 東関道などで抜本対策(NEXCO)

[2024/1/18 千葉版]
 NEXCO東日本など3社は、高速道路の更新計画を公表した。法定点検の結果などにより、新たに延長512kmで更新が必要となり、抜本的な対策に1兆円規模を投入する方向性が盛り込まれている。千葉県内では東関東自動車道などの一部区間が対象となる。

 NEXCOが管理する高速道路約1万kmのうち、4割に当たる約4000kmで開通後40年以上が経過。約1360kmで更新事業を進めている。

 2014年度に開始した法定点検では、新技術の活用とともに詳細な点検を実施した結果、新たに512kmの更新が必要であることが判明。抜本的な対策として約1兆円を投じる方針だ。

 これまでの修繕のみでは対応できない、通行止めなどが発生する恐れのある箇所が対象となる。NEXCO東日本によると、県内では東関東自動車道や新空港自動車道、東京湾アクアライン連絡道、館山自動車道、富津館山道路などの一部区間が含まれているという。

 主な対策として、橋梁では桁の架け替えや充填材の再注入、床版の取り替えを実施する。土工や舗装では、舗装路盤部の高耐久化や切土区間のボックスカルバート化+押え盛土、盛土材の置き換えなどを進めていく。事業開始から15年間での完了を目指す。

 NEXCO東日本、NEXCO中日本、NEXCO西日本の3社は、2023年1月に公表した高速道路の更新計画(概略)の具体化に向けて検討を進めてきた。本年1月12日の「高速道路資産の長期保全及び更新のあり方に関する技術検討委員会」と16日の国土幹線道路部会での審議を踏まえ、更新計画をとりまとめている。

 供用後40年以上が経過した高速道路の延長割合は23年12月末時点で約4割となっているが、10年後には約6割となる見通し。重量違反車両や短時間異常降雨の増加など過酷な使用環境となっているため、早期の対策が求められている。

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