公共事業費に722億円 県新年度予算に要望 重点72事業で1914億円(自民党県連など)

[2024/1/26 栃木版]

 自民党県連(茂木敏充会長)ととちぎ自民党議員会(岩崎信会長)は25日、福田富一県知事に県の2024年度当初予算案に対する要望書を提出した。県土整備、農政、環境森林の3部が進める公共事業費(関連調査費を含む)に722億9999万円を要望するなど、安全・安心な県民生活の確保について重点的な取り組みを要望した。また新たに、繊維技術支援センターの建て替えや第3期県立高等学校再編計画の施設整備などを要望し、事業の進捗を図るよう求めている。これらを含め、計75重点事業に総額1424億4117万円の予算化を要望し、このうち政調で38億2085万円を上乗せしている。福田知事は、この要望に対する回答を2月6日に行う見通しだ。 自民党県連(茂木敏充会長)ととちぎ自民党議員会(岩崎信会長)は25日、福田富一県知事に県の2024年度当初予算案に対する要望書を提出した。県土整備、農政、環境森林の3部が進める公共事業費(関連調査費を含む)に722億9999万円を要望するなど、安全・安心な県民生活の確保について重点的な取り組みを要望した。また新たに、繊維技術支援センターの建て替えや第3期県立高等学校再編計画の施設整備などを要望し、事業の進捗を図るよう求めている。これらを含め、計75重点事業に総額1424億4117万円の予算化を要望し、このうち政調で38億2085万円を上乗せしている。福田知事は、この要望に対する回答を2月6日に行う見通しだ。

第3期高校再編で施設整備

 個別の要望内容をみると、「安全・安心な県民生活の確保」では公共事業について、老朽化した施設の維持管理や修繕などに計画的に取り組むほか、災害に備えて改良復旧事業を含む河川整備や堆積土除去に重点的に取り組むことを求めた。

 重点事業のうち、県土整備部には公共事業費435億6600万円、県単公共事業費145億1894万円、公共事業関連調査費5億円の予算化を要望。このうち、県単公共事業費には道路の整備・管理、防護柵の設置や通学路の安全対策、河川管理施設の老朽化対策に17億5000万円、公共事業関連調査費には公共事業導入に備えたストック確保の調査費5億円をそれぞれ政調で上乗せしている。

 また、緊急防災・減災対策事業費には政調上乗せ分10億円を含めて30億円を要望し、中小河川の堆積土除去や急傾斜地崩壊対策に重点的に取り組むよう要望した。

 農政部には、公共事業費86億9688万円、県単公共事業費2億4742万円、公共事業関連調査費2000万円の予算化を求めた。このうち、県単公共事業費には小規模農業農村整備事業で3000万円、公共事業関連調査費には生産性の高い基盤整備に向けた調査費2000万円の政調上乗せを含む。

 環境森林部は公共事業費44億3454万円と、県単公共事業費に治山事業調査費10件分で5000万円の政調上乗せを含む3億1619万円を要望した。

 交通事故抑止対策では、道路標識・標示の更新や信号機の新設・更新、管制システムの改修など、交通安全施設の計画的な整備を推進するため19億4161万円を求めた。このうち、「横断歩道又は自転車横断帯あり」の路面標示の更新を10年から最大7年に前倒すため、2億6400万円を政調上乗せした。

 新防災教育施設の整備では8870万円を要望し、新年度は地質調査や建築物の基本・実施設計、展示物の基本・実施設計を実施する。また、次期防災情報システム整備事業費は5500万円で、データ連携基盤を活用した次期システムを整備するための調査・設計を実施する。

 「県内経済の活性化」では、繊維技術支援センター整備費に1888万円を要望した。この施設は足利市にあり、県内繊維関連企業に技術支援を行う公設試験研究機関で、新年度は建て替えに向けたアスベスト調査や地歴・土壌汚染状況調査、敷地測量を実施する。

 「教育環境の充実等」では、県立学校施設の長寿命化推進事業費として24億8802万円を要望。このうち2000万円は、遅れているトイレ洋式化改修を推進するための設計の前倒しで政調上乗せした。第三期県立高等学校再編計画施設整備費には2億3299万円を要望し、再編に伴う高校施設の改修で測量・設計および一部工事を実施する。

 建設関連の主な要望額は次の通り。(単位・万円)
【とちぎの未来創生に向けて】
▽「文化と知」の創造拠点整備構想策定事業費=2192
▽県庁舎周辺整備検討事業費=750
▽とちぎデジタルトランスフォーメーション体制強化事業費=4090
▽データ連携基盤構築事業費=3636
【県内経済の活性化について】
▽企業立地推進補助金(一部再掲)=50億9970
▽繊維技術支援センター整備費=1888
▽日光国立公園魅力アップ事業費=1047
【安全・安心な県民生活の確保について】
▽公共事業費(環境森林部)=44億3454
▽県単公共事業費(環境森林部)=3億1619
▽公共事業費(農政部)=86億9688
▽県単公共事業費(農政部)=2億4742
▽公共事業関連調査費(農政部)=2000
▽公共事業費(県土整備部)=435億6600
▽県単公共事業費(県土整備部)=145億1894
▽公共事業関連調査費(県土整備部)=5億0000
▽インフラDX推進事業費(一部公共・一部県単公共・一部再掲)14億2300
▽緊急防災・減災対策事業費=30億0000
▽避難意識高揚事業費=2300
▽新防災教育施設整備費=8870
▽次期防災情報システム整備事業費=5500
▽交通安全施設整備費=19億4161
【保健・医療・福祉施策の充実について】
▽介護基盤整備等事業費=12億4791
▽社会福祉施設等整備助成費=11億0208
【農林業の振興について】
▽とちぎの元気な森づくり県民税事業費(一部再掲)=13億0590
▽森林環境譲与税事業費=4億5666
▽とちぎ材の家づくり支援事業費=1億4231
▽非住宅建築物ウッドチェンジ事業費=1億0927
【環境対策の推進について】
▽カーボンニュートラル推進事業費(一部再掲)=12億4327
【教育環境の充実等について】
▽第三期県立高等学校再編計画施設整備費=2億3299
▽県立学校施設長寿命化推進事業費=24億8802

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