産業団地開発へ調査 佐野西小中一貫校は事業者選定 佐野市予算案

[2024/2/14 栃木版]

 佐野市(金子裕市長)は13日、2024年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度当初比12.1%増の588億4000万円で、過去最大規模となった。普通建設事業費は、事業者を特定した文化会館リニューアル事業などが影響して、73%増の74億8232万円とする積極型の予算編成を行った。主な建設関連事業は、道路や河川の整備などのほか、国道50号沿線など産業団地開発への調査、国際クリケット場整備計画策定事業、運動公園の改修、各地区公民館の改修、公共施設照明のLED化工事を挙げている。小中一貫校は、佐野西中学校区と城東中学校区で整備事業を進めていく。=2面に主要建設関連事業と予算額

 一般会計の新規および拡充事業を見ると、国道50号沿線開発調査事業には2897万円を計上し、西側エリアは事業認可に向けた測量調査を、東側エリアは民間開発の誘導に向けたニーズ調査を実施する。西側では、土地区画整理事業による産業団地15.1haを計画しており、25年度に基本計画を策定する見込み。26年度には土地区画整理事業に必要な各種手続きを完了させ、産業団地造成工事は27年度から開始したい考えだ。

 新産業団地開発候補地の開発区域特定への基礎調査には、285万円を計上している。国際防災拠点整備推進事業は、ポテンシャル調査に198万円を予算化。駅南公園西土地区画整理事業は1億6431万円を計上し、28年度完了に向けて道路築造や整地の整備などを進めていく。

 クリケットを核としたまちづくりでは、国際クリケット場整備計画策定事業に150万円を確保し、旧田沼高校校舎なども含め国際クリケット場として必要な施設を検討して計画を策定する。スポーツ医科学センター整備事業には、整備方針策定や施設改修・設備導入で4800万円を計上している。

 運動公園は、展望台改修や長寿命化計画の更新などで8638万円、市民体育館などの老朽化した設備の改修で2億0251万円を計上した。各地区の公民館では、空調設備などの改修事業で2億1281万円を計上している。

 カーボンニュートラルに向けた取り組みでは、バイオマス発電の実現および活用可能性調査に346万円、市有施設再エネ発電設備のPPA導入調査に1000万円を配分している。公共施設照明のLED化工事には、18億0319万円を計上した。

 学校施設では、校舎の屋上防水で石塚小学校に1億4800万円、赤見中学校に1億4950万円を配分する。佐野小学校など10小学校のガス式エアコンの更新には、7889万円を計上した。

 佐野西中学校区小中一貫校整備事業には3913万円を計上し、西中学校を拠点に天明、植野、旗川、吾妻の4小学校の統合に向けて、民間活力を活用した一貫校整備事業者を選定する。城東中学校区小中一貫校整備事業は、城東中学校を拠点に佐野、天明(一部)、城北(一部)の3小学校の統合への調査を行うため、5832万円を計上した。

 道路は、市道維持補修事業に4億3079万円、市道改良事業に1億3073万円、市道老路冠水対策事業に1億1100万円、橋梁長寿命化事業に1億4900万円を計上している。都市計画道路整備検証事業には1540万円を配分し、長期未整備となっている都市計画道路について市のまちづくりとの整合性を検証し、必要に応じて整備見直しの指針などを策定する。河川は、普通河川等改良事業に6億6720万円を計上した。

 企業会計は、水道事業の資本的支出を7.1%増の17億4325万円とした。紫外線照射装置整備事業に9280万円、小中浄水場施設整備事業に2億8300万円、老朽管更新事業に3億0680万円を計上する。

 公共下水道事業の資本的支出は、5.1%増の38億9995万円となった。このうち、汚水整備事業に8億5911万円、下水道管路ストックマネジメント事業に3億0340万円、水処理センターストックマネジメント事業に4億4914万円を配分した。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.