トンネル新設へ設計 国道398号石巻バイパス(仙台河川国道)
[2024/1/25 宮城版]
国土交通省仙台河川国道事務所は、国道398号石巻バイパス(BP)沢田工区の整備で、2カ所に設けるトンネルのうち、延長708mのトンネルについて詳細設計業務を委託する。これとは別に、3カ所に架ける橋梁のうち、笊川に架ける橋梁の詳細設計業務を委託する。この2件の詳細設計業務は24日付で一般競争入札の手続きを公告しており、3月13日に開札する。
トンネルの方は業務名が「女川地区トンネル詳細設計業務」で、延長708mの山岳トンネルを掘削するのに必要な詳細設計をまとめる。履行期間は12月26日まで。
入札の参加資格は単体企業か設計JVで、東北地方整備局から土木関係建設コンサルタント業務の資格認定を受けていることなど。過去に国や地方公共団体などが発注したナトム工法による山岳トンネルの詳細設計業務または道路事業に関する事業監理業務を請け負った実績が必要となる。
橋梁の方は業務名が「石巻地区橋梁詳細設計業務」で、橋長23.5m、幅員15mの鋼橋を架設するために必要な詳細設計をまとめる。履行期間は9月30日まで。
入札の参加資格は単体企業か設計JVで、県内に事業所があり、同局から土木関係建設コンサルタント業務の資格認定を受けていることなど。過去に国や地方公共団体などが発注した橋梁詳細設計業務か道路事業に関する事業監理業務を請け負った実績を求める。
2件とも2月10日まで参加申請書、3月12日まで入札書を受け付ける。
石巻BPの沢田工区は、整備延長が石巻市~女川町間の5.8km。起点は石巻市真野地区の稲井小学校付近で、そこから東に向かって道路を新設し、途中でトンネル2カ所や橋梁3橋を設け、女川町のJR浦宿駅より西側で終点となる。総事業費は約240億円。
構造物の延長は、トンネルが1480mと708m、橋梁が21.6mの志の畑地区橋梁(鋼橋)と、24.8mの大沢川橋、笊川の橋。標準幅員は道路の両側歩道区間が15m、トンネル部と橋梁部の片側歩道区間が10.5mとなる。笊川の橋は両側歩道となる。
道路の予備設計や詳細設計は復建技術コンサルタント(仙台市青葉区)、志の畑地区橋梁の詳細設計を片平新日本技研(東北支店・仙台市青葉区)、大沢川橋の詳細設計を長大(仙台支社・仙台市若林区)、1480mのトンネルの詳細設計を建設技術研究所(東北支社・仙台市青葉区)に委託した。
BPの計画ルートは主に田んぼで軟弱地盤があり、トンエルの地山も緩く崩れやすいため、施工には高度な技術が必要となる。このため、国道398号を管理する県からの要請を受けて直轄権限代行でBPを整備する。
2月6日に設計説明会
同事務所は2月6日に石巻BP(沢田工区)の設計説明会を開催する。時間は昼の部が午後2時から、夜の部が午後7時から。会場は石巻市のマルホンまきあーとテラス。
沢田工区については昨年2月に石巻市沢田~女川町浦宿浜の延長3.7kmについて、設計内容と用地調査、用地幅杭に関する説明会を開いた。今回は残る石巻市真野~石巻市沢田の延長約2.1kmについて設計案がまとまったことから、説明する。