消防署設計に債務負担 新年度予算(市川市)

[2025/2/6 千葉版]

記者の質問に答える田中市長

記者の質問に答える田中市長


 市川市の田中甲市長は2月5日の定例記者会見で、13日開会の市議会定例会に提出する2025年度予算案と主な事業を明らかにした。一般会計予算の総額は1886億円で前年度当初比6・7%の増となる。人件費や物件費、扶助費の増や、斎場建て替えなど建設事業の進捗に伴い予算規模は過去最大となった。南消防署の建替設計や、仮称・東市川スポーツプラザの整備に向けた市民プールの解体設計に着手する方針だ。

 一般会計の普通建設事業費は134億3865万円(前年度比22・9%増)で、補助事業が22億5827万円(同5・6%増)、単独事業が111億8037万円(同27・2%増)。クリーンセンターの整備や本八幡駅北口駅前地区における市街地再開発事業、大洲小学校の増築など大型建設事業が続くことから増額となっている。

 記者会見で、田中市長は、過去最大となった新年度予算について、「やり残しがないよう、残りの任期1年の想いを込めた予算」と表現、デジタル地域通貨事業を拡大することなどを説明した。

 建設関連の新規事業をみると、南部地区消防防災施設整備事業には設計委託費として限度額1億6800万円の債務負担行為を追加し、老朽化した南消防署の移転建て替えに着手する。

 建設予定地は新浜幼稚園の跡地。新消防署の規模は、耐火造・3階建て延べ2840平方mを想定し、25~26年度の設計、27~29年度の施工を見込む。

 北方町4丁目にある市民プールの解体設計費には1600万円を投じ、市川北東部スポーツタウン基本構想にもとづき、プールなどの跡地に、仮称・東市川スポーツプラザを整備する。

 東市川スポーツプラザには、屋内プールやフィットネス・トレーニング施設、小規模体育館、多目的球技施設などを整備する方針を示している。想定利用人数は年間約40万人。計画対象地は約3・8ha。

 市川漁港整備事業には、漁港施設改修設計費として6300万円、護岸約100mの改修工事費として1億6000万円を配分し、機能保全計画にもとづき老朽化した施設の改修を進める。

 市立美術館整備事業には委員報償費を計上し、有識者による検討委員会を開催、新たな美術館の開設に向けた調査、研究を進める。

 当初予算案では、このほか、本八幡駅北口駅前地区市街地再開発事業の補助金として8億3840万円を計上。水路の蓋架柵渠改修工事に1億6600万円、北市川テニスコート夜間照明設置工事に5400万円、南行徳市民センター冷暖房設備改修工事に4200万円、交通安全施設改修工事に2630万円、衛生処理場の運営事業者選定支援委託に1072万円を確保する。

 一方、2月の一般会計補正予算案は54億7121万円を増額する。建設関連では、小中学校の外壁や屋上防水など改修工事として7億6400万円、トイレ改修工事費として4億6000万円を計上している。

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