卸売市場設計に2・9億円(成田市12月補正)

[2016/12/1 千葉版]
 千葉県成田市(小泉一成市長)は11月30日の会見で、2日に開会する市議会定例会に提出予定の議案を明らかにした。一般会計補正予算案は13億0343万円を追加し、総額を647億5693万円とするもの。建設関連では、誘致した病院の建設予定地内の市道などの整備費の負担金に加え、国と県の補正を受けて公設市場卸売市場特別会計の補正案に盛り込まれた、市場の再整備工事に伴う基本・実施設計の委託料2億9760万円の計上と繰越明許の設定が目立っている。

 既存の老朽化した公設地方卸売市場(飯仲42-2)の移転を計画している市は、基本計画の策定に加え、設計書の仕様書策定などを委託するため公募型プロポーザルを実施。近く契約予定だといい、来年3月15日の履行期限に前後する形で設計業者の選考手続きを進め今年度内に委託。29年度でまとめ、30年度中の着工を目指す考えだ。委託方法は検討中だとしている。

 市は今年8月、卸売市場の移転候補地について、27年3月末で閉園した天神峰地先に残る県の旧花植木センター跡地9万4824平方mを選定。成田国際空港にも隣接する同地で、国家戦略特区としての「成田卸売市場を活用した輸出拠点整備」(検疫・通関の一元的実施)を目指す。

 畑ケ田地先の敷地18万7000平方mで国際医療福祉大学(IUHW)が計画する医学部附属病院の新設に当たっては今回、敷地の南北を縦貫する市道川栗畑ケ田線の整備に伴う負担金に、限度額1億6361万円の債務負担行為を設定するとともに、下水道事業特別会計の補正案でも負担金として限度額1億0869万円、水道事業会計でも同4212万円の債務負担行為を追加する。

 今年9月に示された計画案によると、新病院のメーンとなる病院棟は8階建て・延べ約7万7000平方mの構造・規模とし、640床・39診療科を配置。32年度の供用を目指すことになっている。

 一般会計ではまた、今年8月の台風9号で被害を受けた農業ハウスの復旧または撤去に伴う費用に対する補助8323万円を計上。特別会計では、本三里塚雨水3号支線築造工事に国の補正予算を活用、1億0695万円を充てる。

 債務負担行為については、一般会計に橋りょう点検調査委託で期間を28~29年度、限度額2100万円を追加するほか、発注時期と施工時期の平準化を図ることを目的に、いずれも期間を28~29年度とする▽道路等補修事業(5040)▽生活道路整備事業(1億2300)▽幹線道路整備事業(9800)──を設定する(カッコ内の限度額は単位・万円)。

 特別会計でも、施工時期の平準化へ江川排水区公共下水道事業で限度額1950万円、並木町の水道管路耐震化工事で同3600万円の債務負担行為を追加する。

 主なものではこのほか、生徒数の増加に伴って教室を増築する計画の久住中学校(久住中央2-1)増築事業で設定された28~29年度の2カ年継続費を5649万円増額し、総額を5億9056万円とする。基本・実施設計はエーシーエ設計(長野県長野市)が手がけた。

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