松島171haでほ場整備 概算費33億円 29年度中の着工目指す(県仙台地方)

[2017/2/28 宮城版]
 県仙台地方振興事務所は、新たに松島町でほ場整備事業に着手する。同町手樽地区と富山地区の約171haを対象にほ場を大区画化する。総事業費は約33億円を見込んでいる。3月2日開札の指名競争入札で測量設計業務3件を委託し、29年度中の着工、32年度の完了を目指す。

 計画地は、松島湾の隣接地で、県道奥松島松島公園線沿いの手樽・名籠地区約126haと、富山地区約27ha。手樽地区は昭和31~44年に実施された県営の干拓事業により干拓された平坦な水田単作地で、一部は10~20aで整備された。排水機場は既設5カ所から松島湾に排水している。

 同地域では震災後、除塩による災害復旧工事だけで営農を再開したが、想定以上に地盤沈下による水路などの被害が大きかったため、28年度に事業実施を決めた。沿岸部の市町では25年度に着手してきたため、県は同地域での事業を急ぐ。

 事業では、整地によるほ場の大区画化と、道路、用排水路、管渠排水路を整備する。干拓地で地盤が軟弱なため、極端な盛土はしない予定。施工面積は171ha、道路工は総延長で1万8100m、用水路は延長2万8400m、排水路は2万480m、客土工は15ha。

 県は、3月2日に測量設計業務の指名競争入札3件を開札し、事業者を決定する。業務期間は、おおむね6カ月間を見込んでいる。新たな排水機場などは業務結果を踏まえ、必要の有無を検討する見通し。換地計画を策定した上、29年度中の着工を目指す。松島町は、28年度3月補正予算案に負担金840万円を計上している。

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