山下設計JVと契約へ 復興公園 管理棟の新築設計 石巻に追悼・祈念施設(東北国営公園)

[2017/3/8 宮城版]
 国土交通省東北国営公園事務所は、石巻南浜地区に設ける国営追悼・祈念施設(仮称)のうち、管理棟の新築設計業務を委託するため、簡易公募型プロポーザルで山下設計・ドーコン・栗生総合計画事務所JVを受託候補者に特定した。3日に見積り合わせしており、これから委託契約を結ぶ。

 国営追悼・祈念施設は、石巻市南浜地区の復興祈念公園内に整備する。管理棟は1500平方m程度の規模を想定。1000平方m程度に休憩(多目的)スペース、残り500平方m程度に会議室や貴賓室、トイレなどを配置する予定。

 設計業務では、建物の構造を含めた建築本体と電気設備、機械設備に関する基本・実施設計をまとめる。プロポの提案では▽犠牲者への追悼と鎮魂▽震災の記憶と教訓を伝承▽復興に対する強い意思の発信──に配慮したデザインを検討する上での配慮事項を求めた。業務の履行期間は9月29日まで。

 同公園の整備面積は38.8haで、うち南東側の約22.2haを県営公園、北西側の16.6haを市営公園とする。国営追悼・祈念施設は、県営公園のうち約10haを県から借り受け、同事務所が管理棟や追悼の広場、東駐車場などを設けて整備する。

 追悼の広場は、面積に約2800平方mを確保し、3000人規模の式典が開催できるようにする。東駐車場は普通車300台と大型バス10台程度のスペースを確保する。

 国営追悼・祈念施設の第1弾目となる造成工事は、先月27日に入札し、8890万円で星造園土木(仙台市宮城野区)が落札した。これから本格的に造成を進めるため、管理棟の新築工事は30年度以降の発注となりそうだ。

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