北上拠点の設計公告 公民館や子ども園など一括 30年度で新築工事(石巻市)

[2017/6/24 宮城版]
 石巻市は23日、「北上にっこり地区拠点施設建設工事設計業務」の一般競争入札(事後審査)を公告した。同業務では、北上支所・公民館・放課後児童クラブの複合施設と、北上こども園、河北消防署北上出張所の新築に向けた基本・実施設計を一括してまとめる。入札は7月7日まで参加申請書を受け付け、7月12日に開札する。業務の履行期限は30年3月31日。いずれの施設も30年度に新築工事を発注し、31年度の完成を予定する。

 同業務の履行場所は、北上町十三浜字小田地区。入札の参加資格は、県内に事業所を置き、市の「測量・建設コンサルタント等業務」の承認簿に「建築士」で登録され、建築士法の規定に基づく一級建築士事務所の登録があることなど。

 複合施設は、RC造地下1階地上2階建て延べ約3000平方mの規模。地下を防災倉庫に利用し、地上部に公民館の事務室やホール、研修室、会議室、調理実習室、支所の事務室、会議室、書庫、放課後児童クラブなどを設ける計画。諸室の配置方法などは設計で固める。

 敷地面積は8000平方mで、うち40000平方mを複合施設の建設や外構に充て、残り4000平方mを拠点全体の駐車場に利用する。新築の基本計画はパシフィックコンサルタンツ(東北支社・仙台市青葉区)がまとめた。

 市の震災復興基本計画の実施計画では、29~31年度の事業費として、支所整備事業に5億3944万円、公民館災害復旧事業に10億5295万円を充てている。

 こども園は、木造平屋約1150平方mの規模。諸室は、年齢別の保育室、遊戯室、職員室、調理室、ランチルーム、倉庫などを設ける。定員は60人。新築の基本計画はパシフィックコンサルタンツが作成した。

 当初は、木造平屋78平方m規模の放課後児童クラブを子ども園に併設する計画で、敷地面積に約2500平方mを設定していた。現時点では、放課後児童クラブを複合施設の方に入れることにしている。

 同実施計画では、北上保育所建設事業として、北上こども園の整備費に29~31年度で4億7051万円を試算している。29年度予算では、同園の基本設計費に1000万円、実施設計費に2200万円、地質調査費に800万円を計上した。この中には放課後児童クラブの建設事業費も含まれている。

 河北消防署北上出張所は、S造平屋399平方mの規模で、車庫や多目的室などを配置する。敷地面積は約1500平方m。建設事業費は3億5772万円を試算しており、この中には地質調査費や基本・実施設計費、工事費が含まれる。

 北上にっこり地区の拠点施設は、複合施設、子ども園、消防支所、北上小学校、警察署駐在所などで構成する。大震災からの復旧・復興に伴い、にっこりサンパーク多目的グラウンド内の仮設住宅を撤去し、跡地に整備する。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.