鶴ケ浦の築堤、9月入札 工事規模が最大35.4億円(気仙沼市)

[2017/7/29 宮城版]
 気仙沼市は、発注予定に9件の工事を追加した。1件は鶴ケ浦漁港海岸の鶴ケ浦防潮堤ほか災害復旧工事で、概算工事規模に24億8000万~35億4000万円、工期に30カ月を見込んでおり、9月に一般競争入札で発注する予定だ。これ以外には、松崎尾崎地区の防災公園造成工事2件、船揚場の復旧工事2件、金子線の橋りょう下部工工事その2などを追加した。

 鶴ケ浦防潮堤ほか災害復旧工事は、三ノ浜地区で、延長682mの防潮堤本体工と基礎工、6基の陸閘工、1基の水門工、5カ所の物揚場工を施工する。物揚場は鶴ケ浦漁港の施設で、防潮堤とともに津波被害を受けたため、築堤と一緒に災害復旧する。

 鶴ケ浦防潮堤は、海抜7.6mの高さで、2割5分勾配の傾斜堤や、L字型の特殊堤、台形の直立堤などを一連で整備し直す。一部区間は原形復旧となるため、高さが海抜2.46mとなる。災害復旧の調査設計業務は復建調査設計(気仙沼事務所・気仙沼市)が担当している。

 松崎尾崎地区の防災公園は、面瀬川の右岸側に整備する。面積は2.9ha。敷地全体で2万8000立方mほど盛土し、海抜1.8mを目安にかさ上げする。公園施設は、海抜6m程度の避難築山、多目的広場、0.5haの駐車場・通路などを整備する。

 公園整備に向けては、9月に造成工事その1を発注し、住宅跡地の石垣やライフラインなどの既存構造物を撤去する。12月には造成工事その2を発注し、盛土工を進める。発注方法は2件とも一般競争入札。その1は概算工事規模が1000万~4000万円で、工期が6カ月。その2は概算工事規模が1000万~5000万円で、工期が3カ月となっている。

 船揚場の復旧工事は、温浜ほか1カ所と、荒砥浜の2件を追加しており、8月に一般競争入札で発注する予定。概算工事規模は、温浜ほか1カ所が1億1000万~1億2000万円、荒砥が5000万~6000万円。工期はともに6カ月。

 金子線の橋りょう下部工工事は、すでにA2橋台と橋脚2基の打設を津谷林産建設(気仙沼市)に発注しており、A1橋台のみが未施工となっている。その2工事でA1橋台の打設などを施工する予定。

 その2工事は、概算工事規模に9000万~95000万円、工期に9カ月を設定しており、年度内に一般競争入札で発注する見通し。

 金子線の橋りょうは、橋長93m×幅員9.5mの3径間パネルブリッジ橋(鋼製桁)で、本吉町津谷桜子地区の二級河川馬籠川に架ける。上部工工事は矢田工業(仙台支店・仙台市青葉区)に発注した。

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