30年度発注予定を公表 工事は1086件発注 松島自然の家本館に着手(宮城県出納局)

[2018/4/3 宮城版]
 宮城県出納局は4月2日、30年度の公共工事発注予定を公表した。発注額が250万円以上となる案件は、1日時点で工事が1086件、建設関連業務が669件となった。移転再建中の松島自然の家(東松島市)に関し、土木部営繕課は本館・体育館エリアの整備として「松島自然の家改築工事」の一般競争入札を第3四半期に発注する意向。甚大な津波被害を受けた津谷川(気仙沼市)の災害復旧では、「津谷川河川災害復旧工事」など5億円以上の工事4件を第2四半期に発注する。本年度はWTO対象工事の発注はない。

 公表された発注予定によると、工事案件の発注件数は29年度比で15.2%減(195件減)の1086件。四半期別の件数は、第1四半期が445件、第2四半期が465件、第3四半期が139件、第4四半期が37件となっている。

 部局別の発注件数で最も多いのは土木部の534件(本庁165件+出先機関369件)。全体の49.2%を占めている。次いで農林水産部の263件(本庁17件+出先機関246件)。全体に対する占有率は24.2%となった。

 このほか、教育庁は82件(本庁77件+出先機関5件)の工事を発注する予定。企業局は63件(本庁11件+出先機関52件)、県警は79件(本庁のみ)を発注する。

 東松島市宮戸地区に移転再建している松島自然の家の工事に関し、県は未着手となっている本館・体育館エリアの工事を行う。旧宮戸小学校の跡地1万8708.2平方mに、本館(管理棟)や宿泊棟、研修棟、体育館などを建設する。第3四半期に一般競争入札によって発注する考え。工期に約16カ月、概算工事規模は5億~22億9000万円を見込んでいる。

 甚大な津波被害を受け、これまでWTO対象の大型工事を発注して復旧に当たっている津谷川の堤防整備では、第2四半期に護岸260mを復旧する津谷川河川災害復旧工事を一般競争入札で発注する。併せてその2、その5、その6も第2四半期に一般競争入札で発注する。工期の最長はその5の35カ月。4件とも概算工事規模は5億~22億9000万円を見込んでいる。

 旧北上川(石巻市)の河口部に新設する仮称・鎮守大橋の架設工事では、第1四半期に橋台と橋脚計4基を建設する下部工工事の一般競争入札を公告する。第2四半期には延長200mを施工する取付道路工事を発注。第3四半期には左岸側110m、右岸側96mの橋桁を架設する上部工工事を発注する。

 大規模公共事業として施設を建て替える船形コロニー(大和町)の改築事業では、初弾の解体事業として閉鎖したセルプ船形などの入所施設を解体する。第2四半期に工事を発注する見込み。また、自立訓練棟などの解体工事も第3四半期に発注し、新施設を建てる用地を確保する。概算工事規模はともに1000万~1億円を試算している。

 同じく大規模公共事業として進める石巻好文館高校(石巻市)の改築では、既存校舎の解体工事を第3四半期に発注する。概算工事規模は1億~5億円。

 石巻南浜津波復興祈念公園の整備では、3月に発注した東部土木事務所所管の造成工事に続き、本庁発注では初となる造成工事を第2四半期に発注する。敷地10haを対象に、池の護岸や排水構造物の整備などを進める。

 このほか、大島・浦の浜漁港(気仙沼市)の防潮堤整備では、第2四半期に「田尻防潮堤災害復旧工事」を発注するほか、第4四半期に「磯草その2防潮堤工事」を発注する。

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