バイパスの線形固まる 国道286号 トンネルはナトム検討(仙台市)

[2018/4/14 宮城版]
20180414sen

 仙台市は、新設する国道286号バイパスの道路線形を固めた。太白区坪沼の赤石パキングエリア(PA)北側から川崎町境までのルートを直線で結ぶ(別図)。市施工のトンネルはナトム工法、橋りょうはタイプ選定の検討を進め、30年度着手の詳細設計を踏まえ決定する。

 市と県が進める同線事業では、太白区坪沼と川崎町支倉間にトンネル2カ所、橋りょう3カ所を新設し、延長約2.7kmをバイパス化する。概算事業費は80億円を見込む。市は延長約1.35kmを施工し、ルート上に1号橋りょうと1号トンネルを建設する。

 道路線形は、走行性や施工性、コストなどを比較し、起点の市側と川崎町境までを直線で結ぶルートを選定。碁石川に橋りょうを架設し、橋りょうに連続してトンネルを整備。計画延長は、道路部約688m、橋りょう部約217m、トンネル部約445m。

 幅員は全幅が12m、片側1車線の2車線で、片側は幅3.25m、路肩は1.25mと0.75m。歩道は南側にだけ幅3.5mで取り付ける。橋りょう部は全幅11mで路肩の分、道路より1m程度狭くなる。橋りょうはタイプ選定を進めており、詳細設計で径間、橋台一を決定する。

 トンネル部は、橋りょう部と同じ全幅11mで、断面を決める。工法は山岳トンネルでは主流のナトム工法を検討。1号トンネルに連続して2号橋りょう(約36m)を建設。町境に位置するため、予備設計は県が進め、工事の発注元は今後協議される。

 市は28年度、道路の予備設計に着手。業務はセンソクコンサルタント(仙台市宮城野区)がまとめた。29年度業務の道路詳細設計と橋りょう予備設計は復建技術コンサルタント(仙台市青葉区)、トンネルの予備設計は大日本コンサルタント(同)が進めている。

 30年度は土地境界確定図の作成を進め、夏から秋を目安に道路の詳細設計と、橋りょう、トンネルの予備設計をまとめる方針。各構造物の詳細設計は、6月にトンネル、7月に橋りょうの業務を委託する見通し。

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