町前雨水幹線に6億円 下水道事業は49億円(多賀城市)

[2018/4/17 宮城版]
 多賀城市は、30年度下水道事業に49億4936万円(前年度比4・1%減)を投じる。復興事業は7割の約34億円で、新規工事の町前雨水幹線整備は工事費6億円を見込む。復興以外は社会資本整備総合交付金に約2億4600万円を要望し、中央雨水ポンプの電気棟改築工事などを進める。

 復興事業に伴う下水道施設の新増設は、当初概算事業費で計約130億円を見込んでいる。2月末までの進捗率は68%で、六貫田雨水幹線工事以外の幹線と雨水ポンプ場の新増設工事すべてで、30年度末の工事完了を目指す。

 雨水幹線の新設は、明月と宮内で工事が完了。30年度は、町前のほか、八幡雨水幹線と枝線工事を進める。町前は30年度工事費に6億円を計上し、臨港道路沿いにボックスカルバートの幹線を築造する。設計は、三協技術(仙台市青葉区)が29年度にまとめた。

 函渠の幅は3900mm、高さが1m。施工延長は約660m。住宅街から外れるため、30年度着手で調整していた。30年度完了を目指し、工事の発注は工区分けも検討する。六貫田雨水幹線は通水しているが、JR仙石線横断部分の施工が残り、完了は32年3月を見込んでいる。

ポンプ場電気棟を改築

 復興以外では、30年度社会資本整備総合交付金に約2億4600万円を要望。満額が配分されれば、中央雨水ポンプ場の長寿命化対策工事で電気棟改築工事と、雨水幹線整備工事を実施する。電気棟改築工事は日本下水道事業団(JS)に1億7500万円で工事契約を結び、委託する。

 JSは、土木、建築、電気・機械設備工事を発注する見通し。期間は32年度まで。改築棟には高圧の電気設備だけ配置する計画で、既存の北棟と機能を分ける。改築規模は、RC造2階建て延べ約335平方m。建て屋1階に自家発電設備、2階に受変電設備を設置する。

 同施設の長寿命化対策は、事業期間が29~44年度で、概算事業費に43億5000円を見込む。電気棟改築後は順次、社総交の配分額に応じて、既設の南増築棟と北棟の2棟で耐震補強工事とポンプ設備の更新工事を進める。計画策定業務と設計はNJS(仙台事務所・仙台市青葉区)がまとめた。

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