揚水機場3カ所を改修 中津山地区 総事業費に6億円(県東部振興)

[2018/6/23 宮城版]
 県東部地方振興事務所は、本年度から3年間かけて中津山地区の水利施設整備事業を進める。具体的には、石巻市~登米市で既存の揚水機場3カ所を改修し、長寿命化を図る。総事業費は約6億円を試算。7月ごろに事業計画を確定し、9月をめどに改修設計業務を委託する。可能ならば年度内に一部の改修工事を発注する。

 改修するのは、桃生地区の牛田揚水機場、津山地区の平揚水機場、河北地区の五十五人揚水機場。揚水能力は牛田が毎秒2.5t、平が0.9t、五十五人が1.3t。ポンプはいずれも口径800mmで、牛田には2台、残り2カ所は1台が備わっている。

 計画では、各揚水機場のポンプや弁などを交換するほか、電気・機械の設備関連を修繕する。吸水槽と吐水槽はクラックを直す。建屋は壁のひび割れや雨漏り部分を補修する。ゲートは錆びているため、塗装や補修を行う。

 揚水機場に結び付くコンクリート3面張りの用水路についても地盤沈下しているため、平で延長100m区間をかさ上げする。併せて目地補修を実施する。

 改修に向けては土地改良法の手続きを進めている段階。手続きが済んで事業計画が確定すれば、33年度までかけて水利施設整備事業を進める。改修事業費は、国が50%を補助し、残りを県や市、地元で負担する。

 牛田では年度内に一部のポンプ交換工事を発注し、31年4月までに終わらせたい考え。

 既存の揚水機場3カ所は、昭和40~50年度の県営かんがい排水事業で造られ、老朽化が進んでいる。北方土地改良区がメンテナンスしているが、運転に支障が出ており、昨年度は救急停止を余儀なくされた。3カ所を合わせた受益面積は1326.8ha。北上川から取水している。

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