道路整備で新計画 本年度から3年かけ策定(気仙沼市)

[2018/7/5 宮城版]
 気仙沼市は、32年度までに新たな道路整備計画を策定する。市道整備の方針や優先順位、対象路線などを定める計画で、大震災の被害や復旧・復興状況などを踏まえて従前のものを見直す。本年度は計画作成業務を委託し、方針案を定める。6月補正予算で同業務の委託費に30~32年度で限度額4000万円の債務負担を設定した。

 同業務では、骨格道路網と道路整備計画を検討するとともに、地区説明などの支援を行う。骨格道路網の検討では、現状の課題把握や、関連計画の整理、整備方針の検討に取り組む。道路整備計画の検討では、優先順位の決定に向けた指標を検討するとともに、年次計画などを作成する。

 本年度は同業務を委託して、補助事業の採択の可能性や、財源確保の見通しを盛り込んだ方針案を定める。併せて、自治会の要望路線を含めた現地調査を実施するとともに、審査会を立ち上げて評価基準や整備優先度を審査する。

 31年度は現地調査の結果をまとめるほか、路線ごとの評価、整備水準、優先度の案を作る。さらに地区ごとの説明会を開催し、整備計画案を策定する。

 32年度は計画案を基に地区ごとの説明会を開き、パブリックコメントを実施する。その上で最終検討を行い、正式に計画を決定する考えだ。計画策定に当たっては、公共施設等総合管理計画や橋りょう長寿命化修繕計画との整合を図る。

 市の建設部土木課によると、震災からの復旧・復興事業を優先させるため、市道の整備計画が実行できずに止まっている。沿岸部は復旧・復興事業で新たな道路を整備していることから、新計画を作ることにした。市内には27年度末で3003路線、延長約1162kmの道路が市道認定されており、復興の進捗に伴ってこれが今後さらに増える見通し。

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