給分浜道路が本格着工へ 石巻鮎川線2kmのBP化(県東部土木)

[2018/8/25 宮城版]
 県東部土木事務所は本年度から、石巻市給分浜地区で給分浜道路の新設工事を本格的に進める方針だ。同線は主要地方道石巻鮎川線のバイパス(BP)路線として、延長2060mを整備する。切土量は10万立方m以上、盛土量は10万立方m程度を見込む。工事用(仮設)道路の整備やBOX4カ所の設置なども計画。32年度の完成を目指す。

 給分浜地区の石巻鮎川線は、海沿いを南北に縦断している。石巻市は津波被害を踏まえ、山側の3カ所にそれぞれ北側から大原浜地区、給分浜地区、小渕浜地区の防災集団移転団地を整備。これらの団地を連絡する道路として、給分浜道路の新設が計画された。

 同線は全幅8.5m、うち車道幅員6mの道路で、石巻鮎川線を東側に付け替える形で整備する。現道は低い所で海抜2m程度だが、新しい道路は最も高い大原浜団地の付近で海抜26~27m程度になる。当初の計画では切土量に19万7000立方m、盛土量に23万5000立方m、橋りょう工が延長30mを見込んでいたが、これらはいずれも見直した。

 橋りょうはBOXに変更する見込み。BOXは大原川や県道女川牡鹿線、石巻市道などをまたぐ必要があるため、計4カ所に設置を計画している。いずれも延長は10m未満を想定。道路の詳細設計業務はキタイ設計(東北支社・仙台市青葉区)が担当している。

 同事務所は本格着工に向け、30日に同社と見積もり合わせし、施工計画検討業務を委託する。業務対象は延長2.5kmの道路と、延長1kmの仮設道路。道路は女川牡鹿線の一部付け替えを含むため、給分浜道路の整備延長より長くなっている。業務の履行期間は31年3月29日まで。

 本格的な道路工事は給分浜団地の付近から着手する考えで、下半期に道路土工を発注する見通し。これまでは用地買収を進めてきたほか、埋蔵文化財の試掘調査などで一部の工事に着手している。進捗率は29年3月末で1割程度に留まっている。

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