DB方式で2カ年継続 新田保育園を建て替え(市川市)

[2018/12/28 千葉版]
 市川市こども施設運営課は、30年度から新田保育園(新田3-21-1)の建て替えに着手する。同事業では設計・施工一括発注方式(デザインビルド方式)を採用し、31年度にかけて2カ年で設計・施工を進め、32年4月の新園舎供用を目指す。一般競争入札は公告済みで、31年1月8~10日の入札、同11日の開札を予定している。予定価格は事後公表なものの、先の市議会定例会で議決した補正予算では、2カ年総額4億8,000万円の継続費を設定している。

 既存の新田保育園は、昭和48年に供用を開始。敷地面積は2,030平方mで、既存園舎の建築面積は553平方m。建物は軽量S造2階建て延べ671平方mの構造・規模となっている。平成19年度には晃設計事務所(柏市)が耐震補強設計を担当し、補強工事は翌20年度に3分離で市川建設(市川市)、盛電社(同)、第一セントラル設備(同)に発注されている。

 今回の建て替えは既存施設の老朽化に加え、27年度以降に認可され、周辺に点在する小規模保育事業所が0~2歳児を対象としていることから、3歳児以降の幼児の「受け皿」となることを含め、定員を現在の120人(0~5歳児)から190人に増員を図る考え。このため、新園舎はS造2階建てで、規模も延べ約1,200平方mとすることを想定しており、詳細は設計の中で詰める。

 発注は新園舎の設計と新築工事のほか、電気設備工事や機械設備工事、外構工事も一括発注する。現在の園庭内での新築を計画しており、既存の園舎を使いながらのいわゆる「居ながら施工」となるため、市では設計・施工に当たり園児への十分な安全に関する配慮も求める考え。32年2月の完成と同4月の供用後、32年度は既存園舎の解体工事などをあらためて発注するなどし、跡地を園庭に充てる考えだ。

 平成29年度に厚生労働省が発表した、待機児童数の自治体別ランキングで、東京都世田谷区、沖縄県那覇市に次ぎ、待機児童数が711人と全国ワースト3位となった市川市は、民間の保育所の誘致などを含む待機児童解消対策を加速。30年度の発表ではその数を385人にまで減らし、全国でもワースト6位に改善されたものの、県内では2位の浦安市(168人)を2倍以上上回るなど、同市にとって深刻な課題となっている。

 現在も民間の認可保育園や小規模保育事業所の誘致を積極的に進めており、31年4月には市川なないろ保育園やあい・あい保育園本八幡園、ソラストいちかわ保育園、第2行徳ゆめの木保育園など(いずれも仮称)、市内で民間保育園13園の開園が予定されているほか、小規模保育事業所(A型)10カ所の開所も計画されている。

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