20年4月にも造成着工 新設中学校 本体は来秋から(流山市)

[2019/2/1 千葉版]
 大畔(おおぐろ)地区に中学校を新設する計画を進めている流山市教育委員会学校施設課は、中学校整備のスケジュールを明らかにした。現在は基本設計とともに造成設計が進められており、2019年度前期にも実施設計に移行し、20年4月には造成工事に着手。追って同10月には本体の建設工事が着工し、22年4月の開校を目指すとしている。

 建設に当たっての設計業務は18年11月、日本設計(東京都新宿区)に随意契約で委託(契約額1億8,500万円、税抜き)。基本設計と実施設計に加え、造成設計を含めた一括委託で、これらの成果は20年度前期にもまとまる見通しだ。

 日本設計ではこれまでに、新設中学校の市道向かいで21年4月の開校を目指す新設小学校の基本計画策定から基本設計、実施設計を担当。通学予定の児童を持つ地元住民らとのワークショップにも参加している。

 同教委は同社と随意契約した理由について▽設計条件の整理および法令の条件調査等が不要となり委託金額を削減できる▽学校建設の目的および建設地の状況を熟知している▽新設小学校建設工事と新設中学校設計業務が並行して行われることから、安全についての考え方に統一性をもって計画できる▽新設小学校の設計意図を正確に新設中学校に生かすことができる▽市の方針を新設小学校および新設中学校の双方の設計内容に柔軟に対応できる▽大畔地区への学校建設について、これまでの住民説明会やワークショップなどで、地域の人々の思いなど肌で感じている分で他社より大きく先んじているため、設計へ反映することができる▽構造、意匠、設備計画など統一性を持った計画を行う際、検討時間の大幅な短縮となる▽小中連携教育について計画が立てやすい──とメリットの多さを理由に挙げた。

 新設中学校はこれまでに、48教室を持つ校舎を建設するほか、屋内運動場やプール、給食室などの整備を検討。具体的な延床面積などは、今後の設計の中で詰めていくとした。同教委では開校年度に1、2年生を通学させるとともに、3年生は希望者のみを通学させるなどとしている。

 昨年までに開かれた住民説明会で市は、新設中学校について、敷地約3haを買い上げまたは借り上げる方針だとし、事業費については新設小学校が約76億円であり、これ以上になる見通しを示すなどしている。

 新設小学校と中学校の整備は、人口増が顕著な流山おおたかの森駅周辺で計画されているもの。中学校より1年先の21年4月に開校を目指す小学校は、21年度の児童数に734人・23教室を見込み、2年後の23年度には1,000人を超すことが想定されている。

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