道の駅新築を来月公告 4分離/建築は4~5億円規模(気仙沼市 大谷海岸)

[2019/11/15 宮城版]
 気仙沼市は、道の駅「大谷海岸」の災害復旧に伴う移転新築工事について、建築、電気設備、空調設備、衛生設備の4件に分離し、12月に一般競争入札を公告する予定だ。場合によっては、4件の公告時期をずらす可能性もある。概算工事規模は、建築が4億~5億円、電気と空調、衛生がそれぞれ1億5000万円程度となっている。工期は4件とも11カ月を見込む。
 道の駅「大谷海岸」は、大谷地区の国道45号沿いに設けられていた施設が大震災津波で被災したため、県が国道45号と海岸堤防を一体的にかさ上げするのに合わせ、45号の背後地を盛土造成して移転再建する。
 新しい道の駅の施設は、敷地面積が約1.1haで、木造平屋約1478平方mの店舗施設や、駐車場、交通広場などを整備する。店舗施設には、物販産直店舗、カフェテリア、本吉農林水産加工処理センター、道路情報発信コーナー、トイレなどを配置する計画になっている。
 カフェテリアは海が見える位置に置き、屋上休憩スペースを設けるほか、回廊の一部をアクアリウムトンネルとし、海中の映像などを投影することで、マンボウ飼育水槽の代わりにする考え。
 建物のバックヤードには、浄化槽、廃熱機器、受電設備、受水槽などを設置する。カフェテリアの前に緑地広場、国道沿いに交通広場、その後ろに駐車場を配置する。駐車場は小型車80台、大型車8台分のスペースを確保する。
 市は9月補正予算で、道の駅「大谷海岸」の建設工事費として、本年度分に3億1479万円を計上するとともに、債務負担行為で2020年度分に限度額8億6104万円を設定。道の駅の外構工事費は、別途12月補正予算で確保する予定。21年3月までの全体完成を目指す。
 道の駅の新築に関する基本計画・基本設計業務と実施設計業務は、パシフィックコンサルタンツ(東北支社・仙台市青葉区)が請け負った。外構部分の設計業務はアジア航測が担当しており、来年1月までかけてまとめる。
 

水産研修施設も12月公告へ

 同市は、市水産研修センターの災害復旧移転新築工事について、建築、電気設備、機械設備の3件に分離し、12月に一般競争入札を公告する見通し。場合によっては後ろにずれる可能性もある。概算工事規模は、建築が1億7000万~2億円、電気と機械がそれぞれ2000万~4000万円。工期は9カ月を設定している。
 同センターは、大震災津波で被災したため、港町に移転新築する。敷地面積は1076平方m。建物はS造平屋一部2階建て延べ528平方mの規模。事務室や会議室、研修室、展示室などを設ける予定。新築設計はSUN総合(仙台市青葉区)、建設予定地の地質調査はテクノ長谷(同)に委託した。
 建設予定地の周辺は海岸沿いで、津波被害を踏まえて隣接する道路などがかさ上げされているため、建設予定地も道路と同じ高さにかさ上げする。
 新築工事費は、本年度予算で2億2760万円を計上するとともに、19~20年度で限度額5689万円の債務負担を設定している。

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