防災減災17カ所で26億円 宇都宮国道 LRT横断部 20年度末まで開削工

(2019/12/25 栃木版)
 国交省宇都宮国道事務所は、2018年度補正から始まった防災減災・国土強靭化対策で、19年度当初分を合わせ17カ所で事業費には約26億円を投入する。残る20年度まで3年間では20カ所程度の対策を実施する見通しだ。同事務所の小幡宏所長がインタビューに答えたもので、▽排水(道路冠水)対策▽法面対策▽橋梁の耐震補強▽道の駅無停電設備▽大雪対策-5項目が柱。宇都宮市から受託しているLRTの新4号横断トンネル工事は、21年3月まで夜間規制を行い、開削工法で実施している。 =2面にインタビュー掲載

 防災減災対策は、冠水を防止する路面の補修等で、高速走行で大型車両が頻繁に通行し、轍ぼれの激しい新4号などが対象。茨城県古河市大和田地区など13カ所で実施している。

 法面の崩落等防止は、矢板市山田地内の4号1カ所となった。橋梁の耐震補強は、宇都宮市の新4号瑞穂野跨道橋と新4号が50号をオーバーする結城跨道橋の2カ所。無停電設備では、広域避難等を想定し茨城県五霞町の道の駅「ごか」を対象に、停電時でも使用可能なトイレ等の電気供給を補う。

 大雪対策は、那須町の4号にある除雪基地に、一般車両のUターン路を設けるもの。福島県境付近における大雪による通行止め措置等に対応した。

 県内の改築事業で今年度、重点配分されたのは西那須野道路。那須塩原市三区町~西富山に至る延長4.6kmのバイパスと現道拡幅事業で、9割の用地取得を完了し、三区町で改良工事を継続する。

 4号矢板拡幅は、矢板市片岡地内の東北自動車道矢板IC~同針生地内の延長6.5kmについて、現道を拡幅し4車線を確保する事業。19年度は1億円を予算化し、道路設計や片岡地区などで用地買収に着手する。

 矢板拡幅から北進する4号矢板大田原バイパスは、事業化の西那須野道路まで7.9kmの4車線のバイパスと現道拡幅事業。バイパスは現道西側に新設し、構造物は東北本線跨線橋と一級河川箒川、同江川を渡河する橋梁を新設する。

 121号日光川治防災事業の3.4km区間に計画したトンネルは、野岩鉄道、導水トンネル、県道川俣温泉川治線とのトンネルが地下で近接・交差する施工難度の高い工事で、今年度は地質調査を進めていく。

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