JR発注で20年度着工へ 詳細設計進む(幕張新駅)

[2020/1/10 千葉版]
 県と千葉市、イオンモール株式会社で構成する「幕張新都心拡大地区新駅設置協議会」(事務局・千葉市都市局交通政策課)は、新駅について2020年度中の着工を目指し、準備を進めている。現在は東日本旅客鉄道(JR東日本)の発注による詳細設計が進められており、関係機関などとも調整を図った上で、同じくJRによる発注で次年度にも着工するとともに、23年度内の供用開始とした予定を少しでも早めたい考え。6分の1の事業費を負担する千葉市は、編成中の20年度予算で、2億5,100万円を要望するなどしている。

 新駅の設置に向けては18年度、JR東日本と基本協定を締結。JR側も事業費の6分の1を負担する形で概略設計から着手し、19年度には詳細設計に移行している。

 これら設計の過程では並行して、風除板の位置や資機材の材質を見直すなど、これまで事業費の縮減に向けた検討も進めてきた。

 新駅については当初、県企業庁(現在の県企業局)と千葉市、習志野市(その後離脱)、イオンモールの4者で幕張新都心拡大地区新駅設置調査会を設置し、JR東日本への委託により16年5~12月の期間で、新駅と自由通路の整備計画を検討するための基本調査を実施した。

 その際の概算事業費180億円は、新駅に約130億円、自由通路に約50億円を充当するとし、このうち自由通路については財政負担面などから、駅舎と同時期の整備は見送り、将来的な課題にする旨を表明していた。

 加えて、駅舎整備に伴う事業費の負担割合については、イオンモールが2分の1、残りの2分の1をJR東日本と千葉市、県企業局で3等分、すなわち6分の1ずつを負担することで基本協定が結ばれている。

 新駅は16年1~5月の測量・地質調査によると、新駅計画に伴う設計と施工上必要となる地盤情報の調査などを実施し、新駅設置には支障がない地盤であることが確認されるなどしている。

 基本調査時点での新駅の概要は次の通り。
▽位置=千葉市美浜区浜田2丁目(JR京葉線海浜幕張駅と新習志野駅のほぼ中間)
▽駅舎=線路南側(海側)に設置
▽ホーム=全長約210m。線路間に2階層(下りホーム1階、上りホーム2階)。エスカレーター2基、エレベーター1基
〈自由通路の概要〉
▽位置=駅舎とは分離し、新駅東側(蘇我方面)に設置
▽延長、幅員等=全長約150m、幅員約4m、屋根および壁付き、エレベーター2基
▽概算事業費=約180億円(新駅に約130億円、自由通路に約50億円)
▽概算工期=[1]新駅:約6年(設計・事業認可等2年半、駅舎・ホーム工事3年半)[2]自由通路(保留):約7年(設計等2年半、工事4年半)

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