視覚支援校を建て替え 設計プロポ、手続き開始 視覚情報センターと複合化(宮城県土木部)

[2020/1/11 宮城版]
 老朽化している宮城県立視覚支援学校(仙台市青葉区)の校舎建て替えについて、宮城県土木部は1月10日、「視覚支援学校・視覚障害者情報センター改築設計公募型プロポーザル」の手続きを開始した。参加表明を1月31日まで受け付ける。宮城県は同じ敷地にある視覚障害者情報センターと合わせ、延べ6200平方m程度の建物を建設する考え。2段階の審査を経て、3月中旬に委託候補者を特定する。
 建て替えについて宮城県が委託するのは「視覚支援学校・視覚障害者情報センター改築設計業務委託」。新施設の基本・実施設計および仮設校舎などの設計、既存建物の解体設計をまとめる。
 プロポーザルの参加対象は、「建築設計A等級」に登録している一級建築士事務所に限定している。宮城県内に事業所を構えていることが条件。参加者は同業務を「設計チーム」で行うこととし、管理技術者および総合、構造、電気、機械をそれぞれ担当する主任技術者を置く。このうち、管理技術者は自社に所属する1級建築士とする。それ以外の技術者には、協力会社の技術者を加えることができる。
 参加申込書を1月31日まで受け付けた後、提出書類をもとに2月17日に第1段階の審査を行う。上位5社を選び、「プロポーザル提案者」として翌18日に公表する予定。通過した事業者にのみ、技術提案書を3月6日までに提出してもらう。技術提案の評価テーマには[1]視覚支援学校および視覚障害者情報センターの機能を考慮した建築計画の考え方[2]施設利用者の利便性、安全性を考慮した建築計画の考え方[3]周辺地域に配慮した意匠上の考え方──を挙げている。
 ヒアリングなど第2段階の審査を3月17日に行い、委託候補者を決める。特定結果を翌18日に公表する予定。履行期間は仮設校舎などの設計が2021年3月下旬まで。解体設計が同年10月下旬まで。新施設の設計が22年3月15日まで。
 視覚支援学校(仙台市青葉区上杉6-5-1)の敷地は約1万6000平方m。敷地の南側にある既存校舎は、1968~71年にかけてRC造3階建て延べ4478.3平方mの規模で建設された。一方、敷地の南東側にある視覚障害者情報センターは、視覚障がい者向けの点字図書などを提供する施設として1982年にRC造3階建て延べ1027.5平方mで建設された。
 宮城県は支援学校の校舎と実習棟、センターを複合化し、4階建てまたは3階建ての建物を建設する考え。構造はRC造を想定。体育館はS造またはRC造とし、平屋か2階建てを想定している。新施設の延べ面積は6211平方mになる見込み。
 工事費を41億6000万円と試算し、21年夏ごろから仮設校舎の建設に取り掛かる。21年度末から既存建物を解体し、22年度の秋ごろから新施設の建設に着手する。24年8月からの供用を目指す。
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