7地区で渓間・山腹工 丸森町内/測量設計を30日随契(県大河原振興)

[2020/1/25 宮城版]
 県大河原地方振興務所は災害関連緊急治山事業で、新たに丸森町内7地区の測量設計業務を委託する。7地区は台風19号で被害を受けたことから、渓流工で計28基の治山ダムを新設するほか、山腹工で伏工や土留工などを行う。測量設計業務は地区ごとの7件に分けて30日に見積もり合わせし、金額が折り合えば随意契約で委託する。工事は同業務が完了次第、できるだけ早期の着手を目指す。
 事業箇所は▽木落沢▽廻倉▽子安▽松▽松2▽二又沢▽川原田沢──の7地区。いずれも丸森町内で、同業務の履行期間が3月31日まで。
 業務内容を見ていくと、木落沢は、渓間工の中心線測量と縦断測量が0.17km。山腹工の平面測量が0.02ha、縦断測量が30m。治山ダムの実施設計が1基で容量300立方m。山腹工の設計が伏工120平方m。
 廻倉は、渓間工の中心線測量と縦断測量が0.46km。山腹工の平面測量が0.14ha、縦断測量が112m。治山ダムは9基で、実施設計の対象容量が260立方m、240立方m、210立方m、210立方m、450立方m、280立方m、220立方m、520立方m、810立方m。山腹工の設計は土留工2カ所で、45.6立方mと22.1立方m。
 子安は、渓間工の中心線測量と縦断測量が0.9km。山腹工の平面測量が0.58ha、縦断測量が474m。治山ダムは6基で、実施設計の対象容量が1080立方m、130立方m、108立方m、284立方m、242立方m、165立方m。山腹工の設計対象は伏工4810平方mと土留工9カ所。土留工の内訳は、63立方m、52立方m、47立方m、84立方m、96立方m、48立方m、53立方m、57立方m、46立方m。
 松は、渓間工の中心線測量と縦断測量が0.5km。治山ダムは7基で、実施設計の対象容量が120立方m、72立方m、72立方m、67立方m、58立方m、694立方m、245立方m。
 松2は、山腹工の平面測量が0.16ha、縦断測量が196m。山腹工の設計は伏工3カ所と土留工4カ所。内訳は、伏工が930平方m、450平方m、680平方m、土留工が32.8立方m、38.5立方m、32.3立方m、27.1立方m。渓間工の治山ダムはなし。  
 二又沢は、渓間工の中心線測量と縦断測量が0.49km。治山ダムが2基で、実施設計の対象容量が380立方mと300立方mとなっている。
 川原田沢は、渓間工の中心線測量と縦断測量が0.74km。治山ダムは3基で、実施設計の対象容量が420立方m、310立方m、250立方m。
 同事務所は同じ災害関連緊急治山事業で、白石市1地区と丸森町7地区の測量設計業務について、16日に地区ごとに分けて指名競争入札と見積もり合わせを行い、いずれも国土防災技術(東北支社・仙台市若林区)が受託することになった。
 この業務対象地区は、白石市が山口沢で、丸森町が▽南▽滝ノ上▽天炉沢(あまほどさわ)▽一之畑▽砂ノ入沢▽小倉沢──の6地区。いずれの業務も渓間工の測量や治山ダムの実施設計をまとめる。治山ダムは計10基。履行期間は7件とも3月31日まで。
 災害関連緊急治山事業は、人家10戸以上や鉄道・国道・県道などに被害を与えられると認められるものが採択基準。採択限度額は1カ所の復旧事業費が原則として600万円以上のもの。補助率は3分の2。
 林野庁森林整備部治山課山地災害対策室によると、本県からは全体で20件程度の計画申請が出されており、事業採択した。合計の事業費は国費だけで10億円を超える。採択通知を受けた段階で県は工事に着手できるが、年度末まで時間がないため、繰り越しで2020年度までの事業期間となる見通し。

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