未普及下水道整備へDB 次年度から一部で試行(市川市)

「2020/2/6 千葉版]
 市川市河川・下水道建設課は、2020年度から市内の一部で、下水道の未普及地区での整備に当たり、設計・施工一括方式(デザインビルド方式、DB)による発注をスタートさせる計画でいる。これに伴う合同説明会を、今月27日14時から、市役所仮本庁舎にも隣接する市勤労福祉センターで開催する予定でおり、参加への申し込みを21日まで受け付けている。市によると同説明会への参加は、今後の応募に当たっての必須条件にはしていないという。

 同市によると、自治体個別で整備する公共下水道の未普及地区に対するDB方式の採用は県内で初めて。他県でもほとんど例がない状況だという。

 市では説明会で、参加企業に対し、アンケートも実施する方針。その内容を精査した上で、必要ならば参入意向調査(サウンディング調査)をあらためて実施するため、事業者らに対し公募するなどし、これらを踏まえてモデルケースとして、一部について次年度中に1件でも発注できればとしている。

 DB方式の採用について市は、今後スピード感もある一層の効率的な下水道整備の推進と、民間企業の創意工夫を活用するものだとした。説明会には同事業について関心がある施工業者だけでなく、コンサルタント業者も対象とすることにしており、当日の説明会終了後には、これらの設計・施工に当たるそれぞれの企業間で、交流を図ることを目的とした名刺交換会などを開催する予定でいる。

下水道経営戦略案をパブコメ

 並行して下水道経営課は、下水道事業経営戦略案を公表、来月3日までパブリックコメント手続きにより意見を募集している。20~29年度の10カ年を期間とするもので、収益的収支比率や経費回収率がともに100%を下回る(赤字)などする中、将来の値上げを含めたパターンをシミュレーションした。

 今後の考え方として同案では、合流式となっている菅野処理区を流域下水道へ編入させ、維持管理費や改築・更新費用を低減させるほか、市街化調整区域の下水道の整備手法や区域を最適化。管路施設の老朽化対策で投資の平準化させることを想定するなどしている。

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