土田畑村改修に工事費計上 新中学校で造成設計委託 普通建設費1.8%増加(2020年度予算案 宮城県美里町)

[2020/2/26 宮城版]
 宮城県美里町は2月25日、2020年度予算案を公表した。一般会計の総額を115億5326万円とする考え。老朽化が進んでいるでんえん土田畑村(どたばたむら)の建物6棟について改修工事費を計上したほか、新中学校の整備について建設地の造成設計費を計上。建て替えを進めている町営住宅2団地分の外構工事費も計上した。町は3月8日に開会する町議会3月議会に予算案を提出する。
 美里町が編成した20年度予算案を見ると、一般会計は前年度比9.9%増(10億4219万円増)とする方針。一般会計に占める普通建設事業費は12億8854万円を計上し、同1.8%増(2298万円増)とする。19年度の普通建設事業費は、認可保育所の整備補助金などを計上したために前年度より30%以上増加していた。20年度は大型の建設事業が重なり、それをさらに上回る見通し。
 一般会計のほかは、水道事業会計が11億4360万円で同2.5%増(2798万円増)。下水道事業会計が26億8391万円で同3.5%増(9053万円増)。これに特別会計3事業と病院事業会計を合わせた予算総額を217億2697万円とする。同5.1%増(10億5964万円増)。
 町の観光交流施設として運営されているでんえん土田畑村(交流の森・交流館)の長寿命化対策では、改修工事費1億6916万円と施工監理委託料594万円を計上した。
 1994年に建設したログハウス調の建物6棟が老朽化しているため、外壁や屋根、設備などを改修し、同時にバリアフリー化を図る。東日本大震災の影響で地盤沈下した園庭や外構なども修復する。
 新中学校の整備事業では、建設地の造成に関し実施設計業務を委託する。3300万円の業務委託料を計上した。町はJR小牛田駅から450mほど東側にある新峯山の農地6haを取得し、このうち4haを造成する考え。軟弱地盤のため、造成工事では載荷盛土して沈下を促進させる。
 新中学校は民間企業のノウハウを生かして整備することとし、PFI方式を導入する。20年度はまず、導入に向けた事業スキームや事業者の選定基準を確定させるため、事業者選定支援業務(アドバイザリー業務)を委託する。委託料として2530万円を計上した。20年度は事業スキームなどが決まった後にPFIに参画する事業者を公募し、優先交渉権者の特定まで行う。
 老朽化によって改築工事を進めている町営住宅2団地分の事業費は、北浦第二住宅の外構工事費に8100万円、施工監理委託料に110万円を計上。山の神住宅は外構工事費に3900万円、施工監理委託料に110万円を計上した。
 このほか、昨秋の東日本台風で発生した稲わらの処分には、災害廃棄物の処理業務委託料として2億0830万円、仮置き場の管理業務委託料として1億4300万円を計上。環境省の補助事業を活用している公共施設の省エネ化では、近代文学館や町役場本庁舎の照明LED化や空調設備を改修することとし、改修工事の委託料など3億5409万円を計上した。

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