3区役所で劣化度調査 建築部の委託発注予定(千葉市)

[2020/4/11 千葉版]
 千葉市都市局建築管理課は10日、2020年度に建築部から委託する業務委託の発注予定案件を明らかにした。業種は全て「建築関係建設コンサルタント」の案件で、発注規模は設計業務が86件、工事監理が9件、その他委託が10件の計105件。発注予定時期や入札方法、履行期間などは明らかにしていないが、場所や担当課などは併記している。主なものでは花見川と稲毛、緑の3区役所で建物劣化度調査と改修基本方針の策定を委託したい考えだ。

劣化度調査を予定する稲毛区役所。右は穴川コミュニティセンター

劣化度調査を予定する稲毛区役所。右は穴川コミュニティセンター

 建物劣化度調査についてはこれまでにも、若葉区と美浜区の区役所のほか、市総合医療センターや千葉ポートアリーナ、穴川コミュニティセンターなどで実施。外壁や屋上防水の躯体面の状況のほか、設備面を改修するに当たってのコストや業務面、将来的な改修などについて、施設管理者へのヒアリングを含めた目視などによる調査を実施し、その結果をとりまとめるなどし、今後の改修などに当たっての基本方針を策定することにしている。

 今回対象となる花見川と稲毛、緑の3区役所の庁舎は、いずれもRC造で1991年度に完成し、21年度に築後30年を迎える。規模はそれぞれ延べ4,792平方m、5,729平方m、5,134平方mとなっており、調査の結果を踏まえて同年度以降に必要な改修内容を検討、あらためて設計を委託した上で進めることにしている。

 劣化度調査については、美浜区高浜4丁目の療育センターでも20年度に委託を予定。1980年の完成で築後40年が経過しているが、10年前に改修を見送っており、今年度は基本方針もまとめる予定でいる。

 これらのほか、市立稲毛高校とその附属中学校の校舎は、改修に当たっての基本計画を策定する。

 設計業務で主なものをみると、住宅整備課が「千葉サイクル会館女性選手対応整備実施設計業務委託」の発注を予定。同会館は1996年2月の完成で、築後24年余が経過。敷地面積1,826平方mに対し、建物の構造・規模はSRC造地下1階地上6階建て延べ5,144平方m。千葉競輪の開催時に出場する競輪選手のための宿泊施設だが、開催日以外には一般の企業や団体の宿泊研修・会議を受け入れており、今後「ガールズ競輪」の本格的な開催を見据え、現在はない女性専用の浴室や休養室などを新たに整備するとともに、トイレの洋式化、バリフリーへの対応などを図るとしている。

 また、先に劣化度調査を実施した宮野木スポーツセンターや穴川コミュニティセンターでは、その大規模改修に向けた実施設計の委託を予定。スポーツセンターは1988年の完成で、築後30年余が経過しており、18年度には先行して防水改修工事が発注されている。コミュニティセンターでも、大規模改修設計の発注を予定する。

 このほか学校施設ではトイレの改修工事設計やエレベーターの新設に向けた設計業務などを委託予定。これらに加えて、検見川地区や打瀬小学校、宮崎小学校では子どもルームの新築工事設計を委託予定だ。

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