矢板土木の佐久山喜連川線 ボックスを2.4m継足し 逆T型擁壁工で今夏発注

[2020/7/4 栃木版]
 さくら市の一般県道佐久山喜連川線早乙女工区のうち、立体交差する一般県道蒲須坂喜連川線のボックス工は東側盛り土部分約2.4mをL型擁壁で継ぎ足し、盛り土法面部分は逆T型擁壁で補強する工法に決め、今年度第2四半期に一般競争で発注する。工期12カ月で影響部の水路200mを施工する。県矢板土木事務所によると、県道ボックス工は内空断面で高さ5.6m、幅10m。盛り土法面を補強する県道両側の擁壁は延べ30mを施工する計画。

 早乙女工区は、桜並木の再生と歩道を整備するもので、18年度から国庫交付金を充当。歩道未設置区間の700mを対象に盛り土を行い標準断面で全幅20.5mを確保(桜並木再整備区間が約500m)する。役割分担で県は、道路拡幅に伴う盛り土を行い歩道と植栽スペースを確保、市は桜の植栽を担当する。

 道路詳細設計では、蒲須坂喜連川線のボックス工と立体交差2カ所の水路のボックスの整備手法に加え、国道293号との交差点の改善手法を検討。同交差点は歩道確保に伴い歩行者の安全を確保するため、横断歩道を設置。現在は、国道から斜めに分岐しているが、改善後はT字型交差点となるよう改善する方向で検討している。道路詳細設計とボックスの補強工法の検討は、大日本コンサルタント(東京都豊島区)が担当した。

 事業区間は終点部の293号交差点から一級河川荒川を渡河する連城橋手前まで、歩道未設置区間の700m。蒲須坂喜連川線との立体交差は、同区間中央部付近で盛り土形状の佐久山喜連川線がオーバーパスしている。

 県は佐久山喜連川線の整備に当たり、17年度に市と協定を締結。役割分担について、道路拡幅による盛り土と盛り土部分の用地補償、植樹帯・歩道を含めた道路整備、防護柵等道路付帯施設は県。市は桜や法面部分の菜の花等の植樹帯の表土と植栽をはじめ、維持管理を担当。桜の植樹帯は生育を保全するため、フラットな構造とし、道路両側に設置、片側で5mを確保するとした。

 幅員構成は、中央の道路本体を10.5m、歩道は東側に2.5m確保する。車道部分は4m×2車線とし、このうち両側の路側帯は自転車の通行を考慮し1mずつ配置する。

 事業化を見据え県は、16年度に概略設計を行った。17年度には市との「現場検証」に先立ち、一級河川荒川を渡河する連城橋付近から、終点部の293号まで700mを対象に路線測量を実施。17年度には道路詳細設計を委託し、盛り土区間の拡幅に伴う道路構造物等の検討に着手したもの。

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