佐沼高校 改築設計 関・空間が落札 校舎など7800平方m建て替え(宮城県出納局)

[2020/8/19 宮城版]
 宮城県出納局は8月18日、佐沼高校舎等改築設計業務委託の入札結果を公表した。関・空間設計(仙台市青葉区)が1億0900万円で落札した。老朽化によって建て替える佐沼高校(登米市)の新校舎および仮設校舎の設計と、既存校舎の解体設計を委託する。宮城県は2023年秋ごろから、新校舎の建設に着手する方針。改築にかかる事業費を35億円程度と試算している。
 佐沼高校舎等改築設計業務委託の一般競争入札(総合評価)は、2社が参加して7月2日に開札された。関・空間設計のほか、楠山設計(仙台市青葉区)が1億0758万円で応札した。
 両社とも調査基準価格の1億1461万円を下回ったため、これまで履行能力確認調査と総合評価(標準型)が行われていた。関・空間設計は価格では2番目だったものの、価格以外の評価では技術者の実績や実施方針などが高く評価され、総合評価点117.3点(価格50点+価格以外67.3点)を獲得した。予定価格は1億4941万7000円だった。
 委託する設計業務では、新校舎と付属棟、新グラウンドの基本・実施設計と仮設校舎の設計をまとめる。合わせて既存校舎や付帯施設の解体設計もまとめる。履行期間は2022年3月18日まで。
 業務地は登米市迫町佐沼字末広1。敷地面積は3万2044平方m。佐沼高校の既存校舎は1965年から69年にかけて建設され、老朽化が進んでいる。先行して体育館の改築工事が進められている。
 宮城県は校舎や体育館、倉庫、柔道場、屋外プールなど延べ7400平方m余りの既存施設を解体し、跡地に延べ7300平方m規模の新校舎、延べ517平方mの付属施設(渡り廊下、倉庫など)を建設する考え。
 委託する設計業務では先に仮設校舎の設計を行い、2021年10月ごろの着工に備える。約7000平方mの規模を見込んでいる。仮設校舎を翌22年夏ごろまでに建設し、供用を開始する。その後、秋ごろから既存校舎などの解体を始める。工期は11カ月程度を見ている。
 23年夏ごろまでに解体工事を終わらせ、秋ごろから解体跡地に新校舎などを建設する。工期は18カ月程度を見ており、25年3月までの完成を目指す。供用開始は4月。
 新校舎が完成した後は、25年度から仮設校舎の解体と新グラウンドの整備に取り掛かる。宮城県は新校舎や仮設校舎、新グラウンドの整備と、既存校舎の解体に、35億1600万円の工事費を見込んでいる。

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