改良復旧7河川出揃う 整備計画変更し姿川も 県河川課

[2020/11/3 栃木版]
 県河川課は、東日本台風で堤防が決壊・越水し改良復旧事業を導入した一級河川永野川(栃木市)と思川(鹿沼市)について、流量配分の変更や施行区間を新たに位置付けるため、河川整備計画を変更。10月28日には県河川整備計画懇談会を開き、2021年度の事業着手を見据え、巴波川の捷水路2.4kmと田川の2カ所の調節池を追加した。21年度には宇都宮市の姿川上流3kmの治水対策として調節池1基を計画しており、今年度内に思川圏域河川整備計画の変更が予定されている。

 国の災害復旧助成事業と災害関連事業に採択され、今年度から改良復旧事業に着手しているのは、永野川、秋山川、思川、荒川、黒川の5河川。今年3月に採択を受け、県は先行して2月補正予算に調査設計費や復旧工事費を配分した。5河川の総事業費は341億円に上り、うち災害復旧費が60億円とした。

 補正による予算の手当ては、用地買収の伴わない各河川の復旧箇所の工事の早期発注に加え、永野川のJR両毛線鉄橋や秋山川を渡河する主要地方道桐生岩舟線大橋の架け替えなど、構造物をはじめとした河道計画等調査設計に着手するのが目的。

 21年度事業着手を見込む巴波川と田川についても、河道の詳細設計や調整池、捷水路の計画を固めるため、事業採択後は調査測量や設計等の発注を予定している。現在のところ事業費には、巴波川が155億円、田川は90億円を試算している。

 改良5河川のうち永野川の事業延長は、栃木市大平町~皆川城内町の10.5km。巴波川圏域河川整備計画(第2回変更)では、国道50号新永野川橋から主要地方道栃木佐野線対領橋までを新たに追加したもの。計画高水流量は、対領橋付近で毎秒380立方m、藤川と赤津川合流後のJR両毛線付近が毎秒480立方m、50号新永野橋付近では毎秒620立方mとしている。

 改良復旧は、狭さく部の河道掘削や越水箇所の堤防かさ上げ、屈曲部の線形改良などを行い、復旧を行ったJR両毛線鉄橋は線形を改良し、架け替えに向けJR東日本と協議を進めている。事業予定期間は23年度まで、事業費は192億円。

 秋山川は全体3kmのうち、1月に2.7km区間が河川激甚災害特別緊急事業に採択。3月には主要地方道桐生岩舟線大橋から上流側0.3kmが災害関連事業に採択された。河道掘削や引き堤、堰の統合、大橋に加え流失した中橋の架け替えなど、すでに事業化されている改修のスピードアップを図り、24年度に全3km区間の概成を目指す。

 越水・破堤した荒川は、広域河川改修事業を実施している上流側1.5kmと那須烏山市藤田から大金に至る4.4km。堤防かさ上げ等を行い、22年度の概成を目指す。事業費は60億円で、災害復旧助成事業に採択された。

 思川は鹿沼市久野~口粟野の3.2km。浸水被害を解消するため、河道掘削や引き堤による河道拡幅などを実施。災害復旧助成事業に採択され、22年度までに23億円を投入する計画。思川圏域河川整備計画(第3回変更)では、上流の粟野地区で主要地方道鹿沼足尾線柳橋から向寺橋まで、新たに施行区間に位置付けている。

 黒川は壬生町福和田~上稲葉の2.9kmについて引き堤や河道掘削を行い、河積を拡大する。災害関連事業の採択を受け、21年度までに4億円を投入するもの。

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