湖北分署建替へ設計 21年度予算の新規事業(我孫子市)

[2021/1/13 千葉版]

湖北分署の建設予定地(若草幼稚園西側)

湖北分署の建設予定地(若草幼稚園西側)

 我孫子市企画課は12日、2021年度予算の編成状況(新規事業)のうち、星野順一郎市長による第3回査定額を明らかにした。総事業費は当初要求額の103億2916万円から98億4949万円に減額。事業数も当初見込んでいた174件から必要性が高い156件に絞った。湖北台保育園の建て替えや東消防署湖北分署の設計に必要な予算を計上している。最終結果は1月下旬に公表する予定だ。

 市では、21年度予算の編成にあたって、新規事業の採択・不採択の選択過程を市民に広く公開することにしている。新規事業採択にあたっては、事業採択の優先度をA(21年度に実施)、B(次期実施計画で再検討)、C(不採択)の3段階に分類。第1回と第2回の査定は企画財政部長が、第3回と第4回の査定は市長が進め、最終的決定する。

 第3回査定後の分類状況は、「A」が156件、「B」が14件、「C」がゼロ、「協議中」が1件、「3月補正予算に計上予定」が4件だった。

 建設関連の査定額をみると、庁舎維持管理には6991万円を計上。議事堂の空調設備更新や東別館の大規模改修工事に向けた設計、本庁舎冷却塔などの更新工事を進める。

 市民・近隣センター等施設維持管理には1億4533万円を配分、天王台北近隣センターや布佐南近隣センターの外壁や屋根を改修、根戸・天王台北・布佐南近隣センターの給排水設備更新へ向け設計に着手する。

 湖北台保育園の再整備事業には2億3635万円を確保。子供の安全・安心な保育環境を確保するため、隣地の「わくわく広場」の敷地内に、保育園園舎とわくわく広場の複合施設を整備する。

 「湖北台地区公共施設(第1期整備)の整備方針」(18年策定)によると、規模は保育園が延べ約530平方m、わくわく広場が同110平方m(共用部分含まず)必要と試算している。園舎建替工事及び旧園舎解体等工事に伴う設計業務は、相和技術研究所が担当。

 消防施設等整備事業には1964万円を予算化。老朽化の著しい東消防署湖北分署の移転に向け、設計に着手する。

 同整備方針によると、規模は庁舎が延べ約1150平方m、訓練棟が延べ約600平方mを想定。建設予定地は、中里地区の若草幼稚園西側。共用開始時期は、当初目標の24年度から26年度に延びる見通し。

 湖北台保育園に隣接する湖北分署の既存施設は、RC造平屋建て延べ201平方m。

 指定生活事業所「あらき園」の維持管理には6362万円を投じ、本館の屋根と外壁の改修工事、食堂棟空調設備の更新に向けた設計を進める。

 一方、市の文化財に指定されている旧井上家住宅の保存と活用事業については、当初要求していた1億1960万円から807万円へと大幅に減額。母屋改修工事を取り止め、引込線改修工事と警備設備撤去等工事のみを採択している。

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