山下、総合設備計画に 災害治療学 研究所新築へ設計(千葉大学)

[2021/3/11 千葉版]
 千葉大学は、千葉市中央区の亥鼻キャンパスに新設する災害治療学研究所について、設計業務の簡易公募型プロポーザルを実施した結果、建築を山下設計(東京都中央区)、設備を総合設備計画(東京都荒川区)にそれぞれ特定したことを明らかにした。豪雨・台風災害や新型コロナウイルス感染症などを踏まえ、延べ4170平方m規模の研究所を新築する計画。2021年度の着工を目指す。

 建設場所は医薬系総合研究棟IIの北側付近を想定。施設の構造規模はS造7階建て延べ4170平方m。1~7階にそれぞれ実験室と共同研究室を設置するほか、2階にセミナー室やエントランスホールを整備する。

 建築設計業務では、実施設計方針の策定や実施設計図書の作成、概算工事費の検討などを進めていく。同業務の成果を踏まえ、21年度中の早期着工を目指している。

 プロポの課題は▽多様な研究テーマの変化にフレキシブルに対応が可能な実験室▽傾斜地での建設による仮設計画、意匠設計、構造設計から考えられる建設コスト縮減と工期短縮▽温室効果ガスの排出削減、省エネルギー・省資源、長寿命化などの環境保全性能の向上に関する、費用対効果を踏まえた実現可能な提案──などとなっている。

 同大学では、昨今の豪雨や複合型台風により、社会インフラや人々の健康に甚大な被害がもたらされている状況を踏まえるとともに、コロナウイルスなどの新興感染症に対する社会的ニーズの高まりから、医・薬・看護の研究基盤を生かした「実践型災害治療学」を創成する。その研究を推進するため、亥鼻キャンパスに研究所を整備する計画だ。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.