和郷グループ特定 橘ふれあい公園 DBOで整備運営(香取市)

[2021/3/13 千葉版]

拡張・再整備する仁良地区の橘ふれあい公園

拡張・再整備する仁良地区の橘ふれあい公園

 香取市都市整備課は、橘ふれあい公園の整備・管理運営事業者を選定する公募型プロポーザルで、優先交渉権者として和郷(香取市)を代表とするグループを特定した。パークゴルフ場やアウトドアゾーン、広場、駐車場をあらたに設計・建設するとともに、既設の体験学習施設や憩いの森と併せて維持管理、運営してもらう。また、民間収益施設や自販機の設置など自主事業にも取り組んでもらう。サービス対価の上限価格は16億1913万4000円(税抜き)。事業期間は2042年3月末日まで。

 今回の公募では、和郷グループと、塚原緑地研究所(千葉市美浜区)の2グループが提案書を提出。3月2日の第4回選定委員会で審査した結果、和郷グループが最高総合評価点を獲得したことから、優先交渉権者に決定した。和郷グループの構成企業は、25日の基本協定締結後に、市ホームページで公表する予定だ。

 市では、橘ふれあい公園を、子育て世代を支援するとともに、幅広い年齢の利用者が交流でき、市民の健康増進の場として整備することを計画。事業方式にはDBO方式を採用し、維持管理・運営にについては独立採算型(利用料金制)の指定管理者制度を導入、指定管理者として特別目的会社(SPC)を指定する。

 利用料金制の導入により、事業者が利用料金を直接収受し、その利用料金のみを原資として維持管理・運営を実施する。また、利用料金収入が事業者の想定する収入見込額を一定程度超過した際には、超過した利用料金収入の一部を再投資する「収益の還元」を講じる。

 所在地は仁良1番地ほか。敷地面積は約3・1ha。用途地域等は、都市計画公園・白地地域。1991年に開設、2017年に都市公園として供用開始した。

 事業コンセプトは「~風・靄・花・水・遊・健・農・食~」。基本方針には▽驚きと感動をもたらす新しい橘の景を創出▽地域創生の場づくり▽環境資産の継承から創造へ▽香取ライフの魅力向上──の4つを設定している。

 事業者が整備・運営する施設は▽体験学習施設(維持管理・運営)▽パークゴルフ場・アウトドアゾーン(設計・工事監理・建設・維持管理・運営)▽広場等(設計・工事監理・建設・維持管理)▽憩いの森・遊歩道・駐車場(維持管理)──など。また、任意の自主事業として、独自に提案する施設を設置し活用する。

 設計にあたっては、調和がとれた景観形成、バリアフリー・ユニバーサルデザインへの対応などに配慮。パークゴルフ場は、9ホール4コース、計36ホールの、国際大会が可能なパークゴルフ場を設計する。アウトドアゾーンには、キャンプサイトやバーベキュー広場を導入、キャンプファイヤーが可能な広場を整備する。広場等には、多目的広場や冒険あそび場、水辺テラス、多目的トイレ、あずまやなどの休憩施設を整備する。

 事業スケジュールをみると、6月~22年3月末に設計、21年6月~23年3月末に建設。22年4月に体験学習施設や憩いの森、23年4月にパークゴルフ場やアウトドアゾーン、新設駐車場の供用を開始する。

 サービス対価は、上限価格の範囲内で提案する。各上限額は、設計7650万円、工事監理3585万8000円、建設6億9344万4000円、維持管理・運営8億1333万2000円(すべて税抜き)。維持管理・運営業務にかかる対価の上限価格のうち9576万円は、光熱水費の見込み額となっている。

 応募者の構成は、事業の各業務にあたる単独の企業または複数の企業により構成される企業グループとしていた。

 橘ふれあい公園民間活力導入支援業務は、パシフィックコンサルタンツ(千葉事務所・千葉市中央区)が担当。

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