バス乗降場を集約 JR津田沼駅南口駅前広場の再整備(習志野市)

[2021/6/2 千葉版]
 習志野市都市再生課は1日、JR津田沼駅南口駅前広場地上部における再整備計画案を公表した。島式のバス乗降場を現況の3つから1つに集約、バスと一般車両の動線と分離、歩道・階段の拡幅することなどを提案している。2021年度の当初予算には委託料として1881万円を確保、関係事業者らの意見も踏まえながら、引き続き基本設計をまとめる方針だ。

 津田沼駅南口エリアでは、野村不動産(東京都新宿区)が津田沼緑地や複合商業施設「モリシア津田沼」一帯を再開発する構想を同市に提案。市では、駅前の利便性や安全性の確保、バリアフリー化のため、民間事業者による商業施設の建て替えと合わせて、一体的に駅南口地区を整備する方向で検討している。

 南口駅前広場については、交通結節点としての機能の向上を図るため、再整備に向けた基本設計に着手。タクシープールを除く地上部の検討を進め、再整備計画案を作成した。タクシープールは、街区の再整備動向を踏まえて検討する。

 検討にあたっての課題には▽一般車乗降場が無く、無秩序な停車が見られる▽バスと一般車の交錯が発生している▽歩行空間が不足している箇所がある▽バス乗降場の不足▽駅直近に交通が集中し、渋滞が発生──などを抽出。

 これら課題の解消に向け▽島式のバス乗降場を現況の3つから1つに集約▽一般車乗降場を駅前広場南側に、福祉車両乗降場とタクシー乗降場は駅直近に配置する▽バスの走行を反時計回りに統一し、一般車両の動線と分離する▽歩道・階段の拡幅などにより歩行空間のバリアフリー化を図る▽バス乗降場を現在の4カ所から6カ所に増やす──などを提案している。

 また、企業バス乗降場は、モリシア津田沼敷地内への設置を検討。ペデストリアンデッキは、今後民間事業者と協議して決める。

 20年度の駅前広場基本設計業務は、中央コンサルタンツ(千葉事務所・千葉市中央区)が担当した。

 市では「習志野市都市マスタープラン」において、津田沼駅周辺地区を広域拠点として位置付け、多様な都市型ニーズに対応できる商業や業務、サービス、文化、居住を備えた市街地の形成を図ることとしている。

 老朽化が進む習志野文化ホールの再整備については、現在と同じ民間施設との合築(区分所有)を想定。基本構想の策定に向け、学識経験者らで構成する第3者委員会を夏ごろに設置する方針だ。

駅前広場の平面計画図

駅前広場の平面計画図

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