自由通路を来年度設計 JR矢本駅の周辺再整備(宮城県 東松島市)

[2021/9/30 宮城版]
 東松島市はJR矢本駅周辺地区の都市再生整備計画事業で、南北自由通路や駅北側交通広場の新設、駅南側広場の改修などを進める。事業期間は2022~26年度の5カ年を想定。同事業を所管する国土交通省への概算要望では、事業費を18億9300万円としている。このうち、来年度は事業費が5600万円で、交付金が認められれば南北自由通路の基本設計業務を委託する。

 矢本駅は南側にしか改札口がないため、橋梁式、または地下式で自由通路を新設し、南北間のアクセス性を向上させる。駅舎から線路を挟んだ北側には市営駐車場があり、ここに自由通路の出入口を設け、ロータリーや駐輪場などの駅前広場を整備する。

 駅の南側は、タクシープールやロータリープールなどがあるものの、使い勝手をよくするために再整備したい考え。さらには駅の近くにある国道45号沿いの老朽化した市営北浦住宅を解体撤去し、跡地に広場を整備することや、誘導サインと観光案内板を設置することも構想している

 自由通路の新設に向けては、昨年度にJR東日本東北工事事務所と「JR仙石線矢本駅周辺整備基本計画調査に関する協定」を締結。JRに基本計画調査を委託しており、来年2月ごろまでをめどに地盤調査や測量のほか、自由通路の検討を行ってもらう。自由通路は橋梁式と地下式を比較検討し、調査結果を踏まえてどちらを採用するか決める。

 駅舎自体もかなり老朽化しているため、JRが基本計画調査に合わせて駅舎の改築などを検討することが予想される。

 都市再生整備計画の策定業務については、市が国際開発コンサルタンツ(仙台支店・仙台市青葉区)に委託しており、9月末までにまとめる。市はその成果をもって10月に国交省に都市再生整備計画事業の交付金を本申請(要求)し、22年度の事業化を目指す。現在は概算要求を行っている。

 都市再生整備計画事業で交付金が認められれば、最も優先順位が高い南北自由通路の整備を先行させる。JRとの調整次第ではあるが、来年度に基本設計、23年度に実施設計を委託し、24年度の着工を想定している。基本設計はJRに委託する可能性が高い。

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