ニュージェックを特定 水力発電の検討プロポ(七ケ宿ダム)

[2021/10/1 宮城版]
 国土交通省七ケ宿ダム管理所は、ダム管理用水力発電事業概略検討業務の簡易公募型プロポーザルで、ニュージェック(東北支店・仙台市青葉区)を受託候補者に特定した。今後に同社と見積もり合わせして、金額が折り合えば契約を結ぶ。この業務では管理用発電設備の更新計画立案に向けた概略検討を行う。

 概略検討は、現地を調査して現況設備の運用や老朽化に関する問題・課題を整理する。その上で、ダム管理用水力発電事業を継続するための設備規模の妥当性や、発電事業の方向性などを検討する。履行期間は2022年3月24日まで。業務成果は今後の更新計画の立案に向けた基礎資料とする。

 プロポは9月8日まで参加表明書と技術提案書を受け付けた。同社を含む2社が技術提案書を提出した。

 七ケ宿ダムは竣工から30年近くが経過しており、水車や発電機、監視操作卓、閉鎖配電盤などで構成する管理用発電設備が更新時期を迎えつつある。

 同事務所は昨年度、「七ケ宿ダム電気設備設計業務」の簡易公募型プロポーザルを公告したが、取り止めた経緯がある。この業務では、管理用発電設備の劣化診断や精密点検を行い、電気負荷設備の健全度を評価して老朽化対策案の設計をまとめる予定だった。

 今回の業務では、そうした個々の設備に関する細かな診断・評価は抜きにして、発電事業の大枠に関して検討してもらう。

 七ケ宿ダムは中央コア型ロックフィルダムで、高さが90m。総貯水容量は1億0900万立方m。有効貯水容量は9950万立方m。貯水池容量の内訳は、利水が6450万立方m、治水が3500万立方m。阿武隈川総合開発の一環で阿武隈川水系白石川(七ケ宿町)に建設された。1991年10月に竣工した。

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