予測データで迂回誘導 宇都宮市東部渋滞対策協議会 来夏にも実験実施へ

[2021/11/2 栃木版]

 宇都宮市東部地域渋滞対策協議会(会長・長田哲平宇都宮大学准教授)の第1回会合が10月29日、県庁で開催された。県、宇都宮市、国土交通省宇都宮国道事務所らが参加して、渋滞対策の社会実験の内容や今後の進め方などについて協議した。今後は11月中旬と2022年2月に協議会を開催し、同3月には国交省へ最終報告を行う。22年度以降も社会実験実施についての検討を進め、来夏にも実験を行いたいとしている。

 宇都宮市のJR宇都宮駅東側の幹線道路では、従前から激しい渋滞が発生している。加えて、LRT工事でさらなる渋滞も懸念されることから、今回、学識経験者や道路管理者で協議会を設立し、社会実験を通じてICT・AIを活用した渋滞緩和策を検討する。

 実験では、鬼怒通りにあるCCTVを活用したAI画像解析で交通量・渋滞状況を把握し、データを蓄積。インターナビ装着車で収集した民間プローブデータを活用し、所要時間を算出した交通情報をICTの活用でリアルタイムに迂回誘導させ、渋滞を緩和させるという。把握・蓄積したデータは渋滞予測モデルの構築に活用し、次年度以降は渋滞予測モデルによる交通情報を活用して迂回誘導させ、渋滞を緩和する検証を行う。

 実験では本田技研工業の「Honda Drive Data Service」を利用し、各種データから算出した予測旅行時間を表示機に表示して迂回を促す。表示機は仮設設置するとし、ソーラーバッテリーで無線制御するものとなっている。同様の実験および渋滞対策は、日光市地域でも過去に行われた。

 LED表示機については▽宇都宮駅東側の、JR宇都宮線と主要地方道宇都宮向田線の交差部付近▽宇都宮駅東側の、JR宇都宮線と主要地方道宇都宮笠間線の交差部付近▽国道4号(国道123号との交差部付近やその南)▽宇都宮向田線(新国道4号の東側の2カ所)-の6カ所で設置を構想している。

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