施工時期の平準化 ゼロ債など予算増額(千葉県)

[2022/3/3 千葉版]
 千葉県県土整備部は、公共事業における施工時期の平準化について、ゼロ債や2カ年債務などの予算額が増加している状況を明らかにした。池口正晃部長は、今後もさらなる施工時期の平準化に向けて、積極的に取り組んでいく考えを示している。

 施工時期の平準化は、年間を通じた工事量の安定により、建設業の経営健全化や担い手の育成確保につながるとともに、発注者にとっても公共事業の品質確保が図られる取り組み。

 県土整備部では、出先機関と本庁担当課で構成する公共事業進行管理調整会議を設置し、所属単位で設定した四半期ごとの契約目標に基づき、執行状況を管理するとともに、ゼロ債や2カ年債務の活用、早期の繰越設定などにより、平準化の推進に取り組んでいる。

 ゼロ債については、12月補正予算で前年度比31億円増となる132億円を設定。2カ年債務については、22年度当初予算案で同17億円増の139億円を計上している。

 施工時期の平準化の取り組みが、より効果的なものになるためには、県だけでなく市町村の取り組みも重要であることから、県は市町村などと組織する「千葉県発注者協議会」で、債務負担行為やフレックス工期契約制度の活用など、県の取り組みを紹介し、平準化を推進している。

 発注件数の多い市については、財政部局にも同席を求め、個別のヒアリングを実施。取組状況や課題を把握し、助言を行い、債務負担行為などの活用を促している。

 これらの取り組みにより、市町村で平準化の取り組みが年々進んでいるため、県は引き続き、さまざまな機会を活用し、働きかけていく方針だ。

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