庁舎改修に継続費 当初予算 地域交流施設で改築設計(古河市)

[2022/3/3 茨城版]
 古河市の針谷力市長は記者会見で、22年度当初予算案の概要を説明した。それによると、一般会計は対前年度比2.4%増の507億円となった。主な事業は、古河庁舎機能保全事業に22-23年度で総額3億3930万円の継続費を設定したほか、道路補修事業や古河第三小学校児童クラブ施設整備事業で工事費を計上した。総和地域交流センター(仮称)整備事業では22-23年の2カ年で総額1億5275万円の継続費を設定し、基本設計と実施設計を策定する。また、古河第一中学校と第三保育所の長寿命化事業では、実施設計委託料を盛り込んだ。

 一般会計に特別会計10会計と水道事業会計、下水道事業会計を加えた予算総額は898億2871万円で、対前年度当初比は1.5%増となった。一般会計に占める普通建設事業費は24億5605万円。古河庁舎の改修や着工から2年目となる古河市斎場の大規模改修などにより、前年度当初を1億5305万円、率にして6.6%上回った。

 古河庁舎機能保全事業は、施設の老朽化に伴い古河庁舎とスペースU棟の外壁改修と屋上の防水工事を実施するもの。22-23年度の2カ年で外壁のタイルの改修や雨漏りがみられる屋上のモルタル改修などの外装を行う。あわせて、内装改修として、タイルの張り替えや特定天井の改修も行う。庁舎はSRC造4階建て、延べ面積は約8500平方m。スペースU棟は平屋で、庁舎と併せた面積は約1万0200平方mの規模となる。実施設計は長塚建築設計事務所(古河市)で策定した。

 道路補修事業は、道路の長寿命化修繕計画に基づき、道路舗装や道路構造物の整備、維持管理を行って市民生活の安全性を確保するもの。新年度は5億7106万円を投じて、交通の利便性を図るとともに交通弱者に配慮した交通基盤を整備していく。

 古河第三小学校児童クラブ施設整備事業では、工事費などに4489万円を計上した。この事業は、児童数の増加に伴い利用者数が増えている「三小のびっこクラブ」を拡張して増員を図るもの。同校の自校式給食がセンター方式に統合されるのを契機に、給食室の整備を行い、児童クラブへ転用する。施設の構造・規模はRC造平屋188平方m。実施設計は福富建築設計事務所(古河市)で策定した。

 総和地域交流センター(仮称)整備事業は、老朽化が著しい中央公民館などの代替施設として、中央公民館の南側駐車場に建て替えを行う。建設にあたっては、周辺のさくら公民館やふれあい公民館、サークル館(古河市勤労青少年ホーム・働く女性の家)4カ所の機能を集約する。22年度は日本工営茨城事務所(水戸市)で策定した基本計画をもとに、設計作業に着手。22-23年度で基本・実施設計を策定する予定だ。新施設は約2100平方mから2500平方m程度の規模を想定しており、概算建設費には約18億6000万円を見込む。23-25年度の3カ年で建設工事を行い、25年度中の開館を予定する。

 古河第一中学校長寿命化改良事業は、施設の老朽化が著しい校舎と体育館の改修工事を実施する。21年度には横須賀満夫建築設計事務所(水戸市)で基本設計の策定に着手しており、11月末までにまとめる見込み。基本設計の策定後、実施設計に入る予定。実施設計委託料については、22-23年度の2カ年で総額3206万円の継続費を設定。校舎はRC造一部S造4階建てで、普通教室棟は延べ4710平方m、特別教室棟は776平方m、管理・特別教室棟は1388平方m、体育館は1533平方mの規模となる。

 第三保育所長寿命化事業は、早川建築事務所(水戸市)で策定した長寿命化基本計画及び維持管理計画をもとに、22年度は実施設計を策定する。事業費には1192万円を確保。保育所は中田地内に立地しており、敷地面積は2762平方m。定員は100人で、園舎の規模は木造平屋808平方m。建築後20年が経過して、施設や設備の老朽化が進んでいるため、長寿命化対策を行うことになった。

 このほか、施工中の古河市斎場では火葬炉改築工事を進めるとともに、仮設火葬炉の設置工事などを行う。仁連小学校と総和南中学校、中央運動公園総合体育館卓球場の照明LED化事業や、小中学校適正規模・配置の検討に入るための審議会を設置する。

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